私立輝学園アオハル部! 〜顔出しNGでもバズらせろ!〜

走り続けていたら、すぐに追いつかれるのはわかっていた。


だから、俺はひとまず空き教室へと隠れた。


「たしかにこっちに行ったはずだ」

「急げ、急げ!」


他の生徒が通り過ぎていく足音を声を殺しながら聞き耳を立てていた。

なんとか見つからずにはすんだが、まだ心臓がバクバクしている。


みんな、今ごろどうしているだろうか。

無事に逃げられているといいけど。


教室のスクリーンには、各所に設置された防犯カメラの映像が流れていた。

生徒たちが、俺たちを探し回っている様子が映し出されている。


今はみんな走り回っているけど、そのうち隠れていないかも探しにくるはずだ。

ずっとここにいるのもよくない。


そのとき、俺の隠れていた教室のスクリーン映像が突然切り替わった。


「…び、びっくりした」


画面に現れたのは、花房会長だった。


〈報告です。アオハル部、ひとり目確保です〉

「…えっ!」


時計を見たら、全力鬼ごっこが始まってまだ10分もたっていなかった。


次に映し出された場面には、玲音が女子生徒に囲まれていた。

“確保”というよりは、ファンの女の子に捕まってしまったAmaneという感じだ。


玲音はやさしいから、女子生徒を押しのけて逃げることなんてできなさそう。