センパイを好きでいてもいいですか?

中学校入学式前日。

りい紗(りいしゃ)のスマホに圭太(けいた)から着信があった。

『りい紗ちゃん、中学校入学おめでとう!』

「けいちゃん、ありがとう!」

『あのさ、うちの中学校、上下関係が厳しくて…中学校で俺に会ったら、けいちゃんじゃなくて、圭太センパイと呼んで、敬語で話をしてほしいんだ』

けいちゃんじゃなくて、センパイ!?
しかも敬語!?

りい紗の頭が一瞬でパニックになる。

『お~い、聞いてる~?』

「あ。はい、センパイ」

ふふっと圭太は笑う。

『まだ早いよ、りい紗ちゃん』

胸を刺すこの痛みは、きっと…。

「センパイ」

『だからまだ早いって!笑』

楽しそうな圭太とはウラハラに、りい紗は泣きそうだった。

(センパイ…、好きです)

誰にも言えない思いを胸に、明日、りい紗は中学生になる。