君と見た花火を忘れない



花火があがっていくたび


私達の心臓は


東京ドーム何個分膨らんだだろう。


わたしは足が攣りそうだ。


「ねぇ…、おんぶして…」


パッと握ってた手を離し座り込む姿勢で


背中を差し出した君。


「千早…急なんだけどさ…」



「俺、千早のこと


好きみたい…」



おぶってもらった背中は頼もしかった。



「宜しく。呉羽くん?」



度々脚早くなる。サッカーの影響か。


心理的な問題だろうか。


花火大会がはじまるまで精一杯制御しようと



してくれたんだなーて痛感する。



私浴衣だし下駄履いてるからね。



私も同じ気持ちって気づいて




はやまったのかな。安心からか、



ヨッピーをしょいこむマイオみたいに


すたすた歩く。