明坂高校生徒会はこんなもんやで!

 ――足音。
隣を過ぎ去る声。

全部、遠い。

ねえ、なんでこんなに苦しいの……

(違う……)

苦しいんじゃない。

私が変なだけなんだ。

ああ、そうか。みんなに八つ当たりしてたんだ……

気づくの、遅かった。

――また足音が近づく。

やめて……もう誰も来ないで……
来たらまた、傷つける……

(宮浦)「真辺先輩?」

(……ああ、終わった)
(今、一番会いたくない……)

(宮浦)「真辺先輩?大丈夫ですか?」
(真辺)「……ごめん。そっとしといて……」
(宮浦)「……え、あっはい……」

(このままだと傷つけるし、心配させちゃう……)
全部、私が悪い。
勝手に期待して、勝手に落ち込んで、八つ当たりして……
全部全部、私が悪いんだ。

そこからの記憶はない。保健室の先生にも何を言ったか覚えてない。
何時間が経っただろう、購買に走る足音が聞こえる。

(保健室の先生)「具合どう?」
(真辺)「…………だいぶマシにはなりました」
(保健室の先生)「もう昼休みやけど、今日ってお弁当?」
(真辺)「はい……」
(保健室の先生)「取ってきてもらう?それとも……」
(真辺)「先生が取ってきてもらっても良いですか?」
(保健室の先生)「……うん。花菜ちゃんがそれが良いなら、取ってくるわね」
(真辺)「……ありがとうございます」

寝てた……まだ誰にも会いたくない。
なんて伝えてたんだろう……同じように攻撃的に言ってたのかな……
だとしたら……もう誰にも会わないように早退しよう。
気持ちが落ち着くまで学校も休もう。
そうしよう。

(保健室の先生)「……はい、これお弁当と水筒」
(真辺)「……ありがとうございます。その……何か失礼なことしませんでした?」
(保健室の先生)「何が?」
(真辺)「いや……さっきまでクラスメイトとか親友とか傷つけてたので……」
(保健室の先生)「ああ、その話?誰もそんなこと言ってなかったわよ?」
(真辺)「え?」
(保健室の先生)「みんな、めちゃくちゃ心配してわよ。それは自信を持って言える」
(真辺)「……本当ですか?」
(保健室の先生)「もちろん。だから自分を責めなくていいわよ。きっとクラスメイトも親友も、また受け入れてくれるはずよ」
(真辺)「……少し安心しました」
(保健室の先生)「なら良かった。自分が戻れると思ってからで良いからね」
(真辺)「……はい、ありがとうございます」

そうか……誰も傷ついてなかったんだ。
自暴自棄になってただけなんだ。
でも……事情の知らない颯真は……
……颯真は心配してくれるかな。
でも、頼りない先輩って思われるかも……
……いっそのこと頼ってみようかな。


(真辺)「ありがとうございました」
(保健室の先生)「回復して良かった。また悩んだら来ていいからね」
(真辺)「はい。失礼しました」