明坂高校生徒会はこんなもんやで!

 (放送部)「さて、午後最初の競技は3年生のムカデ競争です。準備が出来るまで少しお待ちください」
昼休憩が終わり、3年生が待機場所で待っていた。

(あっちー)
(普通に気温が高すぎる……クラスT薄いはずなんやけどなぁ……)
(はよテントの下に行きたい……)

宮浦は、ゴール判定係の1人としてグラウンドで待機していた。

(放送部)「準備が出来たようなので、3年生は入場してください」

ぞろぞろと3年生がやってくる。

(あっ、真辺先輩のクラスの判定か。まぁ、贔屓はできんけどね)

(体育委員)「位置について……よーい……どん!!」

(やっぱり、最後の体育祭やから張り切ってるなぁ〜)
(アンカーだけはちゃんと見とかな)

順調に競技は進み、どのクラスもアンカーの1つ前に、縄を渡しているところであった。

(あっ、真辺先輩や。頑張ってるなぁ〜。逆転しそうや)
(……もうすぐアンカーやからちゃんとしとかな)

(放送部)「えー、これから判定に移ります。結果発表まで少しお待ちください」

そして会議を終えた宮浦は、結果発表をしている間に、本部席に戻っていた。

(ふう、やっぱり日陰は良いわ)

(放送部)「結果は――でした」

(すごい……テントから出て応援してる人が多いな……よう熱中症ならんな)

(放送部)「では、部活動対抗リレーに移ります。この競技は点数に入りません」

(もうクライマックスか……意外と早かったな)
(流石にもう親は帰ってるやろな)

すると、そこへ1人の生徒が歩いてきた。

(真辺)「お疲れ〜」
(宮浦)「あっ、お疲れ様です。真辺先輩、さっき早かったですね」
(真辺)「ホンマ〜?(笑)遅いくらいじゃなかった?」
(宮浦)「逆転しかけてたじゃないですか(笑)」
(真辺)「集中しすぎて気づかんかったわ(笑)」
(宮浦)「すごい頑張ってましたもんね」
(真辺)「っ……にしても暑いね」
(宮浦)「そうですね。テントの外で応援してる人がすごく感じます」
(真辺)「あっ、つむぎちゃんと田辺がおる」
(宮浦)「あの2人は部活に入ってますからね」
(真辺)「颯真はなんで入らんかったん?」
(宮浦)「…………自由な時間が欲しかったんで」
(真辺)「……あー、まぁうちの学校意外と厳しいからね」
(宮浦)「確かによく聞きますね」

(放送部)「では、まもなく開始します」

(去年と同じくふざけてるとこもあるよなぁ)
(2人とも楽しそう……部活やっとけば良かったな……)

(真辺)「そろそろ終わりそうやから、本部行っとく?」
(宮浦)「そうですね。準備できるとこまでしときます」
(真辺)「対抗リレーで使ったやつの流用じゃなかったっけ?」
(宮浦)「あっ……ホンマや。完全に忘れてました(笑)」
(真辺)「……大丈夫?」
(宮浦)「全然大丈夫ですよ?」
(真辺)「ならいいんだけど……颯真がミスするって珍しいからさ」
(宮浦)「そうですか?結構ミスしてると思うんですけど」
(真辺)「そう?」
(宮浦)「疲れてるってもあるとは思いますけどね」

そんな会話をしつつ、2人は本部へ歩みを進めた。

(放送部)「最後の競技は皆さんお待ちかねの、『生徒会企画 教科別先生リレー』です!!ここからは生徒会にバトンタッチをしたいと思います」

(さっきとはテンションが違いすぎんか?)

宮浦はスタート合図、真辺と松原はゴールテープ、田辺は司会をするために本部へ位置についた

(田辺)「生徒会会計の田辺です。文化祭と同じく、司会をさせていただきます。しかし文化祭とは違い、スペシャルゲストをお招きしています。スペシャルゲストの教頭先生です!!」

会場が、驚きの声と笑いに包まれる。

(教頭)「ご紹介にあずかりました、教頭の斉藤浩(さいとうひろし)です。リレー歴はありませんが、出場される先生方のことは校長より分かっているつもりです」

(めちゃくちゃノリノリやん……)

(田辺)「はい、ありがとうございます。教頭先生はどの先生が勝つと思われますか?」
(教頭)「そうですね……やっぱり、最近ランニングを始めた生徒指導部の田中先生や、校長も優勝候補に上がるのでは無いでしょうか」

(宮浦)「(え……最近ランニング始めたんすか?)」
(田中先生)「(実は……)」

(というか、今の校長腰やってるとか聞いてるけど、大丈夫か?)

(田辺)「ありがとうございます。では、教頭先生の合図でスタートしたいと思います。教頭先生、お願いします」
(教頭)「では、位置について……よーい……どん!!」

パンッ

(教頭)「と言ったら走ってください(笑)」

(教頭先生!?弾一発無駄にしちゃったけど!?)

会場が再度笑いに包まれる。

(教頭)「えー、次こそは大真面目に行きますよ。……位置ついて……よーい……どん!!」

パンッ

(田辺)「おお、速い速い。先頭に躍り出たのは、この学校のトップである校長先生だーー!!」
(教頭)「私の目は誤魔化せませんよ」

(情報量多すぎ……)

(田辺)「名前の通り教科別でチームを組んでいるため、校長先生は1人で走る訳ですが、最初から飛ばしても大丈夫なのでしょうか」
(教頭)「えー、彼は元陸上部ですから大丈夫でしょう」
(田辺)「そして2番手で食らいついてるのは、やはりと言えます、体育科チームだ!!」
(教頭)「やはりその道の教師ですから、ここは譲れないでしょう」

(現役の教師に勝ってる校長やば……しかも体育科……)

終始笑いに包まれた生徒会企画は、無事に終了した。
閉会式も終えた生徒会は、日陰で集まっていた。

(宮浦)「司会おもろかった(笑)」
(田辺)「ありがとうございます(笑)結構練習しました(笑)」
(真辺)「練習したんや(笑)」
(松原)「まさか、教頭先生までノリノリなのは予想外でした(笑)」
(田中先生)「お待たせ。今日も本当にありがとうな。これで今期は、最後の仕事やな。皆のおかげでめちゃくちゃ助かった」
(宮浦)「あっそっか。最後か」
(田中先生)「せやで。皆は後期もまた立候補するん?真辺はもう無理やけど」
(宮浦)「立候補しようとは思ってます」
(松原)「私も少なからず今年中は立候補します」
(田辺)「僕は……考えてます」
(田中先生)「そっかそっか。ありがとうなホンマに」

そんな言葉を最後に、前期生徒会はそれぞれ帰路に着いた。

――これにて第50期前期生徒会の業務は終了した。