保護者がいるから緊張する……
文化祭から2週間後、明坂高校では体育祭が開かれていた。
宮浦は生徒会長として、挨拶をするために壇上へ上がっていた。
(宮浦)「おはようございます。まだまだ暑い日が続き、今日も例外なく暑いです。熱中症対策を十分に行い、全力で取り組みましょう!!」
(というか、ガチで暑すぎる……)
(水分補給は大事やな。熱中症対策云々言ってたやつが熱中症で倒れたら説得力ないし……)
(あっ……そういえば今日親来てんのかな?聞いてなかった)
(あの親のことやから、競技してる時に全力で応援してきそう……ただただ恥ずいぞ)
(放送部)「では、最初の競技を始めます。最初の競技は、1年生の台風の目です」
(次は玉入れやし準備しとくか。どうか、親来てませんように……)
宮浦は挨拶後、待機場所に向かって歩き出した。
本部席に差し掛かったところで、突然後ろから声を掛けられた。
(真辺)「颯真、玉入れ出んの?」
(宮浦)「はい、他の競技は苦手なんばっかりなんで(笑)」
(真辺)「そうなんやね、頑張って」
(宮浦)「ありがとうございます」
ふとトラックを見ると――
(あっ、優斗が走ってる)
(やっぱ、部活やってるだけあって、速いな)
(俺も部活続けてれば良かったな……)
そんなことを思っている内に、順番が回ってきた。
(放送部)「次の競技は、団対抗玉入れです」
(……流石に親は居らんか。普通に家から遠いしな)
(宮浦父・母)「頑張れー」
(あっ、終わった……)
(というか、保護者席から結構離れてるよな……?どんだけデカい声出してんねん……)
(もう知らん。競技に集中しよ。戦犯だけはいやや)
そう思って臨んだものの、終始親の応援が聞こえ、宮浦は集中することが出来なかった。
(あーもう、最悪や。次も出やなあかんし……)
(2-3体育委員長)「ごめん、颯真と松原さん。急に欠員出てさ、編成が変わって、2人が組むことなってんけど良い?」
(宮浦)「え……?あっ、全然ええけど……」
(松原)「……全然大丈夫ですよ」
(放送部)「さて、次の競技は2年生による、大玉転がしです」
3番目の競技ということもあり、会場全体の応援が白熱してきていた。
(うーん、なんか嫌な予感がするのは気のせいか……?)
宮浦は、そんな違和感を感じていたものの、この競技に待ち時間は無いため、すぐに競技モードに気持ちを切り替えた。
(宮浦)「俺は外側から押すから、行き過ぎ無いように支えといてくれる?」
(松原)「うん……外側よろしくお願いします」
そして、2人に大玉が回ってきた。
(意外とボールが転がってくれんな……というかつむぎは大丈……夫……か……?)
松原の歩調に合わせるために、ふと松原の方を向いた宮浦の目に入ってきた光景は――
松原の姿――
では無く、何やら盛り上がっている両親の姿であった。
(何盛り上がっとんの……?こわっ)
しかし、そんなことを考えている暇もなく、ラストスパートを迎えていた。
(宮浦)「大丈夫?」
(松原)「うん、大丈夫だよ」
無事にゴールした宮浦たちは、順位が確定するのを待っていた。
(……情報多すぎやろ今日)
(えっ、何があったよ……親がなんか盛り上がってたし、つむぎはやっぱりタメ口で……)
(放送部)「えー、順位が確定しました。1位は4組、2位は3組――でした」
(2年3組全員)「やったー!!」
(クラスメイト)「ラストスパート良かったで!!」
(宮浦)「あっ、ありがとう」
(松原)「ありがとうございます」
(放送部)「では、2年生の皆さんは退場してください。次の競技は、団対抗障害物競走です」
放送部の指示に従い、2年生は退場していく。宮浦と松原は、生徒会のため、本部席へ向かった。
(宮浦)「……最初の方ごめんな、自分勝手に進めさせて」
(松原)「……ううん、頼もしかった」
(宮浦)「ケガ無くて良かったわ」
(え……?頼もしかった?どういうこと?)
(松原)「そういう颯真くんも大丈夫?」
(宮浦)「ケガ?してないで」
(松原)「じゃあ良かった」
そう言い、微笑んだ松原を見て、宮浦は更に表情が変わっていた。
(文化祭の時といい、これはなんや?仕事とかそんなん関係なさそうやな)
(藤島)「かなっち、頑張れー」
(松原)「真辺先輩も頑張ってくださーい」
そんな思考を遮るように、2人の声が聞こえてきた。
(あれ?俺、足動かしてたはずなんやけど……)
一緒に歩いてはずの松原は、既に本部席に座っていた。
(考え事し過ぎてたんかな……1回頭冷やしに行くか……)
文化祭から2週間後、明坂高校では体育祭が開かれていた。
宮浦は生徒会長として、挨拶をするために壇上へ上がっていた。
(宮浦)「おはようございます。まだまだ暑い日が続き、今日も例外なく暑いです。熱中症対策を十分に行い、全力で取り組みましょう!!」
(というか、ガチで暑すぎる……)
(水分補給は大事やな。熱中症対策云々言ってたやつが熱中症で倒れたら説得力ないし……)
(あっ……そういえば今日親来てんのかな?聞いてなかった)
(あの親のことやから、競技してる時に全力で応援してきそう……ただただ恥ずいぞ)
(放送部)「では、最初の競技を始めます。最初の競技は、1年生の台風の目です」
(次は玉入れやし準備しとくか。どうか、親来てませんように……)
宮浦は挨拶後、待機場所に向かって歩き出した。
本部席に差し掛かったところで、突然後ろから声を掛けられた。
(真辺)「颯真、玉入れ出んの?」
(宮浦)「はい、他の競技は苦手なんばっかりなんで(笑)」
(真辺)「そうなんやね、頑張って」
(宮浦)「ありがとうございます」
ふとトラックを見ると――
(あっ、優斗が走ってる)
(やっぱ、部活やってるだけあって、速いな)
(俺も部活続けてれば良かったな……)
そんなことを思っている内に、順番が回ってきた。
(放送部)「次の競技は、団対抗玉入れです」
(……流石に親は居らんか。普通に家から遠いしな)
(宮浦父・母)「頑張れー」
(あっ、終わった……)
(というか、保護者席から結構離れてるよな……?どんだけデカい声出してんねん……)
(もう知らん。競技に集中しよ。戦犯だけはいやや)
そう思って臨んだものの、終始親の応援が聞こえ、宮浦は集中することが出来なかった。
(あーもう、最悪や。次も出やなあかんし……)
(2-3体育委員長)「ごめん、颯真と松原さん。急に欠員出てさ、編成が変わって、2人が組むことなってんけど良い?」
(宮浦)「え……?あっ、全然ええけど……」
(松原)「……全然大丈夫ですよ」
(放送部)「さて、次の競技は2年生による、大玉転がしです」
3番目の競技ということもあり、会場全体の応援が白熱してきていた。
(うーん、なんか嫌な予感がするのは気のせいか……?)
宮浦は、そんな違和感を感じていたものの、この競技に待ち時間は無いため、すぐに競技モードに気持ちを切り替えた。
(宮浦)「俺は外側から押すから、行き過ぎ無いように支えといてくれる?」
(松原)「うん……外側よろしくお願いします」
そして、2人に大玉が回ってきた。
(意外とボールが転がってくれんな……というかつむぎは大丈……夫……か……?)
松原の歩調に合わせるために、ふと松原の方を向いた宮浦の目に入ってきた光景は――
松原の姿――
では無く、何やら盛り上がっている両親の姿であった。
(何盛り上がっとんの……?こわっ)
しかし、そんなことを考えている暇もなく、ラストスパートを迎えていた。
(宮浦)「大丈夫?」
(松原)「うん、大丈夫だよ」
無事にゴールした宮浦たちは、順位が確定するのを待っていた。
(……情報多すぎやろ今日)
(えっ、何があったよ……親がなんか盛り上がってたし、つむぎはやっぱりタメ口で……)
(放送部)「えー、順位が確定しました。1位は4組、2位は3組――でした」
(2年3組全員)「やったー!!」
(クラスメイト)「ラストスパート良かったで!!」
(宮浦)「あっ、ありがとう」
(松原)「ありがとうございます」
(放送部)「では、2年生の皆さんは退場してください。次の競技は、団対抗障害物競走です」
放送部の指示に従い、2年生は退場していく。宮浦と松原は、生徒会のため、本部席へ向かった。
(宮浦)「……最初の方ごめんな、自分勝手に進めさせて」
(松原)「……ううん、頼もしかった」
(宮浦)「ケガ無くて良かったわ」
(え……?頼もしかった?どういうこと?)
(松原)「そういう颯真くんも大丈夫?」
(宮浦)「ケガ?してないで」
(松原)「じゃあ良かった」
そう言い、微笑んだ松原を見て、宮浦は更に表情が変わっていた。
(文化祭の時といい、これはなんや?仕事とかそんなん関係なさそうやな)
(藤島)「かなっち、頑張れー」
(松原)「真辺先輩も頑張ってくださーい」
そんな思考を遮るように、2人の声が聞こえてきた。
(あれ?俺、足動かしてたはずなんやけど……)
一緒に歩いてはずの松原は、既に本部席に座っていた。
(考え事し過ぎてたんかな……1回頭冷やしに行くか……)
