(まさかやったな……)
宮浦は夏休み中に松原と出かける約束を取り付けようとしていた。
がしかし、それよりも前に、仕事とはいえ正真正銘2人きりで出かけることになった。
(まぁこれだけじゃあかんよな……このチャンスは絶対逃したらあかん!!)
そう決意した宮浦は、どうにかしてこのチャンスを次に繋げたいと考えた。しかもこちらから誘う形で――
(さっきは誘った訳じゃないからカッコ悪いしな……本人は普通に仕事として来てるんやろうけど……)
(松原)「買うものは……」
(宮浦)「うわっ……結構多いな」
(松原)「そうですね。もうちょっと人手があっても良かったかもしれませんね」
(宮浦)「……まぁ工夫すればどうにかなるやろ」
(松原)「そう……ですね。一カ所で買えればどうにかなるかも……」
(宮浦)「そういえば、買うところは近くのホームセンターで良いよな?」
(松原)「そっちの方が良いとは思うんですけど、これとかあるかな……」
(宮浦)「それとかは百均やったら確実にあるやろうから、百均寄ってからホームセンター行く?」
(松原)「そうですね。軽いものから買いましょう。袋も手に入りますし」
買い出し場所が決定したところでちょうど、宮浦・松原は外へ出るところであった。
(宮浦)「廊下も大概やったけど、暑いな」
(松原)「そうですね」
この日は過去最高気温を更新したことで、ちょっと外に出ただけで汗をかくほど暑い日であった。
しかし、頭上には青空が広がっており、ジメジメした暑い空間に負けないほど、清々しい天気であった。
(松原)「雨降らないといいですね」
(宮浦)「降らんとは思うけどゲリラとかはあり得るしな」
(松原)「その時は会長に全部持たせますけどね(笑)」
(宮浦)「雨宿りって選択肢はないねんな(笑)」
(まぁ晴れてても持つけどさ)
その後は、2人とも暑いこともあり、会話をすることは無かった。
そして百均で必要な物を買い、2人は同じ建物にあるホームセンターに足を運んだ。
(宮浦)「これはここらへんかな……」
(松原)「あっ、ありました……そういえば、全部持たせてすみません」
(宮浦)「2袋くらい全然持てるから大丈夫やで」
ホームセンターに着いた2人は残りの物を探していた。
このホームセンターは広く、リストアップされているとはいえ、探すのには苦労し、気付けば30分ぐらいが経ち、レジ待ちをしていた。
(宮浦)「結構時間かかったな」
(松原)「そうですね。その代わり場所が分かればどうにかなりましたけど」
(宮浦)「あっ、穂乃果に連絡しとこ」
しかし、すぐに順番がまわってきたことに気付いた宮浦は、慌ててスマホをポケットにしまった。
そして、会計を終えた宮浦は連絡をする間だけ松原に荷物を持ってもらっていた。
(宮浦)「ありがとう。全部持つで」
(松原)「いやこんな大荷物全部は無理じゃないですか?しかも申し訳ないですし……」
(宮浦)「いうて貢献できることこれぐらいしかないし、全然持つで」
(松原)「……本当に大丈夫ですか?」
(宮浦)「大丈夫大丈夫。学校まですぐやし」
(松原)「いつでも代わりますからね」
そう説得した宮浦は、松原から全ての荷物を受け取った。
(女子に持たす訳にはいかんしな………………っておもーーーー!?!?!?)
宮浦は油断していたが、よくよく考えれば、百均で2袋分、更にホームセンターで道具や資材を買ったのだから重いに決まっている。
しかし「全然大丈夫」と言った手前、後に引き返すことは出来ない。
松原は「いつでも代わる」と言っていたが、それは宮浦の信条が許せない。
(ま……まぁ学校まですぐやし)
そう言い聞かせ、さっきよりもおぼつかない足取りで帰路につこうとした。
――が宮浦に不運が押し寄せる。
ホームセンターで買った物が入った袋が、重さで抜けてしまったのだ。
決して無理に詰め込んだ訳では無かったが、一つ一つが重く、ビニール袋が耐えきれなかったのだ。
無惨にも袋からどんどん物が落ちていく。
(宮浦)「やばいやばい(慌)」
(松原)「どうしよ(慌)」
2人は慌てながらも、他のお客さんの迷惑にならないよう、落ちた物を拾っていった。
(宮浦)「……ビニール袋か何か買ってこよか。流石に事情を説明したら認めてくれるやろうし」
(松原)「そうですね……何かに使えるでしょうし」
(宮浦)「買ってくるわ」
(松原)「はい」
宮浦は荷物番をしている松原に恥をかかせないように、百均へ走った。
百均でビニール袋より強そうな素材のバックを買い、念の為、破れたビニール袋と同じ物も買った。
(宮浦)「お待たせ。一応、ビニール袋も買っといた」
(松原)「ありがとうございます。重い物をいくつかの袋に分散させたので、さっきみたいなことは起きないと思いますけど……」
(宮浦)「ありがとう」
袋から出た残りの商品を入れ直し、結局2人で手分けして持つことになった。
(宮浦)「あんなに自信満々にいけるって言ってたのにごめん」
(松原)「全然大丈夫ですよ。別に会長だけの責任じゃないですしね」
(あの袋に商品入れたん俺やから、責任は俺にあるんやけど……)
そう思ったが「ツッコむだけ無駄か」と思い、口には出さなかった。
(松原)「……会長って意外と頼りになるんですね」
(宮浦)「……え?」
(松原)「え?」
(宮浦)「あっ……ありがとう」
(うーん……うーん……ウーーン!?!?!?――えっ、本心?ギャグ?どっちや?)
宮浦は気が付いていなかったが、松原は少し赤面していた。
そのことに気付いていた者は――本人も含め、誰一人としていなかった。
そして、宮浦は学校に着くまで本心なのかギャグなのかを、考えていたのだった。
宮浦は夏休み中に松原と出かける約束を取り付けようとしていた。
がしかし、それよりも前に、仕事とはいえ正真正銘2人きりで出かけることになった。
(まぁこれだけじゃあかんよな……このチャンスは絶対逃したらあかん!!)
そう決意した宮浦は、どうにかしてこのチャンスを次に繋げたいと考えた。しかもこちらから誘う形で――
(さっきは誘った訳じゃないからカッコ悪いしな……本人は普通に仕事として来てるんやろうけど……)
(松原)「買うものは……」
(宮浦)「うわっ……結構多いな」
(松原)「そうですね。もうちょっと人手があっても良かったかもしれませんね」
(宮浦)「……まぁ工夫すればどうにかなるやろ」
(松原)「そう……ですね。一カ所で買えればどうにかなるかも……」
(宮浦)「そういえば、買うところは近くのホームセンターで良いよな?」
(松原)「そっちの方が良いとは思うんですけど、これとかあるかな……」
(宮浦)「それとかは百均やったら確実にあるやろうから、百均寄ってからホームセンター行く?」
(松原)「そうですね。軽いものから買いましょう。袋も手に入りますし」
買い出し場所が決定したところでちょうど、宮浦・松原は外へ出るところであった。
(宮浦)「廊下も大概やったけど、暑いな」
(松原)「そうですね」
この日は過去最高気温を更新したことで、ちょっと外に出ただけで汗をかくほど暑い日であった。
しかし、頭上には青空が広がっており、ジメジメした暑い空間に負けないほど、清々しい天気であった。
(松原)「雨降らないといいですね」
(宮浦)「降らんとは思うけどゲリラとかはあり得るしな」
(松原)「その時は会長に全部持たせますけどね(笑)」
(宮浦)「雨宿りって選択肢はないねんな(笑)」
(まぁ晴れてても持つけどさ)
その後は、2人とも暑いこともあり、会話をすることは無かった。
そして百均で必要な物を買い、2人は同じ建物にあるホームセンターに足を運んだ。
(宮浦)「これはここらへんかな……」
(松原)「あっ、ありました……そういえば、全部持たせてすみません」
(宮浦)「2袋くらい全然持てるから大丈夫やで」
ホームセンターに着いた2人は残りの物を探していた。
このホームセンターは広く、リストアップされているとはいえ、探すのには苦労し、気付けば30分ぐらいが経ち、レジ待ちをしていた。
(宮浦)「結構時間かかったな」
(松原)「そうですね。その代わり場所が分かればどうにかなりましたけど」
(宮浦)「あっ、穂乃果に連絡しとこ」
しかし、すぐに順番がまわってきたことに気付いた宮浦は、慌ててスマホをポケットにしまった。
そして、会計を終えた宮浦は連絡をする間だけ松原に荷物を持ってもらっていた。
(宮浦)「ありがとう。全部持つで」
(松原)「いやこんな大荷物全部は無理じゃないですか?しかも申し訳ないですし……」
(宮浦)「いうて貢献できることこれぐらいしかないし、全然持つで」
(松原)「……本当に大丈夫ですか?」
(宮浦)「大丈夫大丈夫。学校まですぐやし」
(松原)「いつでも代わりますからね」
そう説得した宮浦は、松原から全ての荷物を受け取った。
(女子に持たす訳にはいかんしな………………っておもーーーー!?!?!?)
宮浦は油断していたが、よくよく考えれば、百均で2袋分、更にホームセンターで道具や資材を買ったのだから重いに決まっている。
しかし「全然大丈夫」と言った手前、後に引き返すことは出来ない。
松原は「いつでも代わる」と言っていたが、それは宮浦の信条が許せない。
(ま……まぁ学校まですぐやし)
そう言い聞かせ、さっきよりもおぼつかない足取りで帰路につこうとした。
――が宮浦に不運が押し寄せる。
ホームセンターで買った物が入った袋が、重さで抜けてしまったのだ。
決して無理に詰め込んだ訳では無かったが、一つ一つが重く、ビニール袋が耐えきれなかったのだ。
無惨にも袋からどんどん物が落ちていく。
(宮浦)「やばいやばい(慌)」
(松原)「どうしよ(慌)」
2人は慌てながらも、他のお客さんの迷惑にならないよう、落ちた物を拾っていった。
(宮浦)「……ビニール袋か何か買ってこよか。流石に事情を説明したら認めてくれるやろうし」
(松原)「そうですね……何かに使えるでしょうし」
(宮浦)「買ってくるわ」
(松原)「はい」
宮浦は荷物番をしている松原に恥をかかせないように、百均へ走った。
百均でビニール袋より強そうな素材のバックを買い、念の為、破れたビニール袋と同じ物も買った。
(宮浦)「お待たせ。一応、ビニール袋も買っといた」
(松原)「ありがとうございます。重い物をいくつかの袋に分散させたので、さっきみたいなことは起きないと思いますけど……」
(宮浦)「ありがとう」
袋から出た残りの商品を入れ直し、結局2人で手分けして持つことになった。
(宮浦)「あんなに自信満々にいけるって言ってたのにごめん」
(松原)「全然大丈夫ですよ。別に会長だけの責任じゃないですしね」
(あの袋に商品入れたん俺やから、責任は俺にあるんやけど……)
そう思ったが「ツッコむだけ無駄か」と思い、口には出さなかった。
(松原)「……会長って意外と頼りになるんですね」
(宮浦)「……え?」
(松原)「え?」
(宮浦)「あっ……ありがとう」
(うーん……うーん……ウーーン!?!?!?――えっ、本心?ギャグ?どっちや?)
宮浦は気が付いていなかったが、松原は少し赤面していた。
そのことに気付いていた者は――本人も含め、誰一人としていなかった。
そして、宮浦は学校に着くまで本心なのかギャグなのかを、考えていたのだった。
