あんなに、可愛いクリスマスの思い出から14年。芽依も高校生になった。



「芽依ー起きなさいーっ」



一階からママの声が響いている。



ベットの中で、うーんと背伸びをして誰が見ているわけでもないので、口も押さえずに大口を開けて欠伸をする。



「芽依子ー?」



さっきまで夢と現実の間で見ていたのは、小さい頃に体験したクリスマスイブのできごと。



それにしても、珍しい。ってか、凄い!!丁度クリスマスイブの日に昔のクリスマスの事を思い出すなんて。


今日は何か起こるのだろうか?



「芽依子っ!!」



最初は優しかったけど、怒鳴り声に変わったママの声。



まったく、主婦ってのはどうしてこう怒鳴るかね?



「はぁーいぃっ!!起きてるって」