イケメンだから見れないのはある。
でも、信用できなくて目を合わせるのも怖い。
私は手を離して靴を履き替えた。
「茉桜…うーん」
何か唸りながら、彼も靴を履き替えていた。
「じゃあ何で、俺のこと見つめてたの」
「たまたま目が合っただけ」
「でも、それでも2秒3秒見つめてきたじゃん」
「…イケメンいるなぁって思ってただけ」
「俺の顔好きってこと?」
そう言って頭を撫でてきた。
「…軽い人好きじゃない」
「ん?俺65kgだけど」
「そういう意味じゃない」
「え?」
私は校門に向かって歩き出す。
「あ、ちょっと待ってよ!」
すぐ横についてきて手を繋いできた。
「そんな、喧嘩した後みたいな雰囲気出さないでよ。俺そんな悪いことした?」
「…付き合うまでの段取りってあると思った」
「恋愛はスピード勝負だよ。茉桜に好きな男ができたら嫌だったから、もう一目惚れした時点で声掛けたの」
「そう」
顔は好き。
中身はまだ分からない。
目的は何?と疑っても仕方ない。
「まったく…冷たいなぁ」
中途半端に可愛い女はちょろいから、ってだけ。
めちゃくちゃ可愛い女には手出せない、ブサイクな女には手出したくない。
私が丁度良かったんでしょ。



