私はようやく、ここまで来て決意がついた。
私の中の私は1人になった。
勢いよく立ち上がって、煌牙を追いかけた。
「煌牙!待って…!」
彼を追い越して、前に立った。
「何」
昨日の低い声に近かった。
また怖くなった。
でも、私は私だ。
「離れないで!」
「ん」
「好きっ…!」
煌牙の腕を掴んだ。
「ずっと好きだった、付き合おって言われてからずっと。でも、怖かった。ただの体目的だったらどうしようって。そしたら好きって素直に言えなくなった。裏切られるくらいなら、早く別れようとも思った。だけど…だけど…いつまでも好きって言えなかったら、煌牙に振られると思った…!ごめん、ずっと勝手に疑心暗鬼になって言えなくて」
「茉桜」
いつもの声だった。
「もう1回言って」
「え?!怖かったから…」
「理由じゃないよ。今、1番、茉桜が言いたい言葉は何?顔上げて言ってよ」
涙目のまま、見上げた。
「煌牙、好き」
そう伝えると、優しく唇を重ねてきた。
そして、優しく抱き締めてきた。
「俺も茉桜が好きだよ。冷たい態度取ってごめん」
顔を上げると、柔和な表情の煌牙がいた。
また優しく、唇を重ねた。



