「さすがに嫌か」
「無理」
やって終わりでしょ。
そしたら恋人期間は終了する。
傷付くだけ。
でもそうか、終わりになるか。
この変な関係性を解消できる。
「…やっぱり行く」
「うん、来な」
頭を撫でてくる。
苦しい。
好きになりたくない。
それなのになんで、こんな甘いの?
…手段に過ぎない、そう、手段だ。
放課後。
彼の家にお邪魔する。
物が多くて、散らかっている。
「部屋こっち」
「…うん」
する気満々だ。
煌牙の部屋は、思いの外綺麗だった。
「部屋、片付いてるんだね」
「部屋の模様替えとか好きなんだよね。だから片付けが日課で、いつも整ってる」
「…色んな女呼ぶために綺麗にしてるんでしょ」
「はあ…信用されてないな」
とりあえず荷物を床に置く。
「おいで」
煌牙は腕を広げて待っていた。
ガン無視してその場に座り込む。
「んもー!」
横から抱き締めてきた。
「好きだよ、茉桜」
いつもより甘優しい声で言ってきた。
むず痒かった。
いい雰囲気作りされてるだけだ、こんなの。
「離れて」
「離れたくない。茉桜にくっついてたい」
顔を近付けてきた。
キス、される?
私は胸の辺りを押し返した。



