空を知らない君に送る唄


「……ほう。」

低く、短い声。

「今のを拾うか。ただの反射じゃねぇな……」

凛の視線が、陽⽃へと向く。

「名前は?」

「……え?」

「聞いてんだ。名前。」

⼀瞬の沈黙。

陽⽃は⼀度唾を飲み込み、真正⾯から凛を⾒据えた。

「……佐倉陽⽃っす。⼀応会った時に⾔ったんすけど....。」

凛は、ふっと⿐で笑った。

「覚えておく。」

そして今度は、澄華を⾒る。

「……それとお前。」

⼼臓が、跳ねる。

「フェイントの判断は悪くねぇ。

だが――」

凛は⼀歩、踏み出した。

「詰めが⽢い。“殺す気”が⾜りねぇ。」

そう⾔った瞬間、凛の姿が掻き消える。

「――次、来るぞ!」

空気が、再び張り詰めた。

陽⽃が磁極砲を構えたのは、⼀瞬だった。