空を知らない君に送る唄

次の瞬間。

「ちょ、ちょちょちょちょっ!?

どこ⾏くんだよ!?!?」

ドタバタと慌ただしい⾜⾳を⽴てて、陽⽃が後ろから駆け寄ってくる。

澄華は⾜を⽌めず、靴を履きながら短く答えた。

「訓練。」

「……はぁ?」

陽⽃は完全に思考が追いついていない顔で、間の抜けた声を上げる。

「今から!?

いやいや、今もう18時だぞ!?さすがに今⽇はもう……」

「毎⽇⽋かさずやらないと意味ないでしょ。」

澄華は淡々と、事実を述べるように⾔った。

その声⾳には迷いも照れもなく、ただ“当たり前”という響きだけがあった。

陽⽃は⾔葉を失い、⼝を半開きにしたまま固まる。