桜が散るころ、君に恋する

 プロローグ

 いつからだろう、僕が君に恋をしたのは。

 君は笑顔を絶やさず、ただひたすらにひたむきだった。

 君の笑い声が好きだった。

 春の終わり頃の風みたいに、何もかもを柔らかくしてしまう声。

 もしこの世界に神様が存在するなら、一つ聞きたいことがある。

 ―――どうして、僕と彼女をこんな運命に巻き込んだのですか、と。

 僕は今も、その答えを探し続けている。