2分の1の世界

裕也「限りなく1に近いですよね」

紫織「まぁ、珍しい方の苗字ではありますね。で?なんですか?」

裕也「(2分の1の世界の単行本を指さし)これ、面白いですよ。是非読んでみてください」

紫織「(怪しそうに)は?」

裕也、単行本を取り紫織に渡す。

裕也「僕は3年の木村裕也です。多分授業は心理学しか被ってないかな。何かあれば心理学の時に」

呆気にとられ、去っていく裕也に何も言えない紫織。渡された単行本を見ると、帯に「いつか手に取ってくれることを祈って」とキャッチコピー。作者名を見ると「七夕」と。

紫織「(強ばった顔で)七夕。7月7日」

表紙の裏側を見ると、作者紹介の欄に「ヘッドフォンでアニメを聴きながら執筆することが多いです」と。本を持つ手に力が入る。