忘れないまま恋をした

颯斗はもういない。

でも。

今、隣にいる人はいる。

それは違う形の“隣”。

比べるものじゃない。

頭では、わかる。

それでもまだ、

怖い。

でも。

少しだけ。

逃げなくてもいい気がした。

「俺は、その隣にいるだけ」

上書きでもない。

“隣”。

その距離が、優しかった。