忘れないまま恋をした



「柚、ちゃんと覚悟してる?」

私は頷く。

「後悔しない?」

「しない」

少しの沈黙のあと、父は深く息を吐いた。

「……わかった」

小さく言う。

「でも条件がある」

私は顔を上げる。

父はまっすぐ私を見る。

「颯斗が望んでる未来も、ちゃんと生きろ」

その言葉に、胸が熱くなった。

私は何度も頷いた。