忘れないまま恋をした

「え?」

父は続けた。

「柚を支えてくれて」

その声は、

少しだけ震えていた。

母も言う。

「本当に」

目を細めて笑う。

「あなたがいてくれたから」

私は驚いた。

そんな話、

一度も聞いたことがない。