そして、ふと彼が言った。 「俺、関西の会社受けてる」 何気ない言葉に、息が止まる。 もし直哉が遠くに行ったら。 私は、平気? 颯斗を失ったときの怖さとは違う。 これは、“今を失うかもしれない怖さ”。 その自覚が胸の奥で、何かをはっきりさせた。