白空と蒼い瞳 〜メガネカチカチ王子さまは実は恋の罠でした〜

高校2年生になって、2回目の期末テストの結果がわかってほっと一息ついた放課後の教室。


下校していくみんなを窓から見送る。私はほうきを手に親友の紗彩の掃除当番を手伝っていた。


⋯⋯紗彩に相談するために。


「それでね、飛び出して来ちゃったんだあ⋯⋯」


私はそう、顔をしかめて持っていたほうきを床にたたきつけたい気持ちをこらえた。


しょうがないじゃん。あんな少女漫画みたいな展開、反則だよぉ⋯⋯。しかも、因縁の相手と。


「がんばれえ。でもさあ、ラッキーじゃん? あんな人気者に2回も助けられて」


紗彩は昨日わんわん鳴いていたのが嘘のようにニヤニヤ笑っていた。


「そんなの外面だけだし‼ 中身はカチカチ馬鹿らしいし⋯⋯風紀とか、校則とか、うるさいらしいもん⋯⋯いっつも真顔で怖いし‼‼‼‼」


「らしいらしいって⋯⋯噂信用しすぎ。というか、クールでかっこいいってファンクラブもできてるよ?というか⋯⋯謝りたいって相談じゃなかったっけ? 愚痴いいに来たわけじゃないよね??」


「うっ⋯⋯」


そんなめちゃくちゃ正しい言葉が、私の胸に⋯⋯ああああああ⋯⋯。紗彩はスマホをなぞる手をとめない。


というか、なんで掃除、私だけしかやってないの?紗彩、なんでずっとスマホさわってるの?