「全然大丈夫。というか、何でやり返さなかったのよ」
ずっと気になっていたことを聞くと、浜辺は乾いた笑みを浮かべた。
「⋯⋯おれは、弱いですから」
そう言ってシュンとうつむく浜辺のことを不本意にも一瞬可愛いなんて思ってしまった。
火照る顔をごまかすようにそっぽを向いて、やや早口で言った。
「私、知ってるんだから。この前、空手大会で優勝していたんでしょ? 女子がうわさしてたわよ。さっきだって空手で投げ飛ばせたでしょ」
「そんなこと、ないですよ⋯⋯それに、そんなことしたらきっと周りに被害を及ぼしてしまう⋯⋯きっと、友達にも。自分にとって、得のある方を選んだだけですから」
それに校則違反ですし、と続けて浜辺は床に腰を下ろす。
どこまで真面目なんだこいつは⋯⋯。
そう呆れながらも、それがこいつのいいところなのかもしれない、と思って口を押さえる。
しばらくの沈黙のあと、浜辺が口を開いた。
「⋯⋯というか、あなたこそ、ダメですよ」
「は⋯⋯なにが?」
ずっと気になっていたことを聞くと、浜辺は乾いた笑みを浮かべた。
「⋯⋯おれは、弱いですから」
そう言ってシュンとうつむく浜辺のことを不本意にも一瞬可愛いなんて思ってしまった。
火照る顔をごまかすようにそっぽを向いて、やや早口で言った。
「私、知ってるんだから。この前、空手大会で優勝していたんでしょ? 女子がうわさしてたわよ。さっきだって空手で投げ飛ばせたでしょ」
「そんなこと、ないですよ⋯⋯それに、そんなことしたらきっと周りに被害を及ぼしてしまう⋯⋯きっと、友達にも。自分にとって、得のある方を選んだだけですから」
それに校則違反ですし、と続けて浜辺は床に腰を下ろす。
どこまで真面目なんだこいつは⋯⋯。
そう呆れながらも、それがこいつのいいところなのかもしれない、と思って口を押さえる。
しばらくの沈黙のあと、浜辺が口を開いた。
「⋯⋯というか、あなたこそ、ダメですよ」
「は⋯⋯なにが?」
