白空と蒼い瞳 〜メガネカチカチ王子さまは実は恋の罠でした〜

私は紗彩の言葉にぎりっと歯を食いしばった。ほうきを握りしめる手に汗がつたう。


そんなとってつけ足したみたいに言われても全然嬉しくないしい⋯⋯。


――浜辺優。高校2年生になって、4月に転校してきた彼は何かもが完璧だった。


イケメンでなんでもできて、右手にだけつけている謎の黒い気味悪い手袋だって、よく似合うっていう、うわさだ⋯⋯。


私はあいつにいちばんを、私のチヤホヤポジションをとられたんだ。


因縁の相手⋯⋯って、この前、初めて話した、けど⋯⋯。


けど、あの違和感は、何なんだろうな⋯⋯? なんか、アイツのこと、昔から知っているような気が⋯⋯いや、そんなはずないかあ⋯⋯。


2位の私を見下して笑っている姿が目に浮かぶもん。今日あの人の顔を見て確信した。


さっきのあのThe・真顔は忘れてない。


イケメンだからとかじゃなくて⋯⋯冷たい瞳。ああ、今思い出してもむしずがはしる‼‼


あいつの絶対勝って、私がポジションを奪い返してやる。


その時のため、絶対忘れちゃいけない⋯⋯というか、忘れられない顔だ。


紗彩はボブのふわふわの髪を揺らして、私を見た。