ビリビリ伝わってるだろうか。
骨伝導っていうか、心伝導ってのがあればいいのに。
歌い終わって、山都が肩に頭を預けてきた。
あーもーこういうことをする……。
「聞こえるようになったら、もう一回聞かせてね」
まじか。
歌うのはそんなに得意じゃないんだけど。
俺は山都の肩を叩く。
俺を見上げた山都に、右手で胸を撫でるように下ろして見せた。
『わかった』
リュー先輩のように、とっさに手話が出てこなくて悔しかったんだ。
スマホで検索した付け焼刃の手話だけど。
覚えたての手話はそれでもちゃんと伝わったようで、山都はふわりと笑った。
*
夕飯を食べていきなさいという山都のお母さんの誘いを断りきれず、俺は山都家のテーブルに着席していた。
もうどうにでもなれ……。
「ごめんねー。お母さん強引で」
『いや気にすんな』
『あらー、どの口が強引なんて言うのかしらー?』
相変わらず俺はスマホで会話。
山都のお母さんは、手話と口で喋ってくれている。
俺に気を遣ってくれてるんだろうな。
俺も、もっと手話を覚えなきゃ……。
まぁ山都が強引ってのは同意。
『よし。じゃあ由真、お隣にごはん持っていって』
『はーい』
山都がお盆を手に出て行った。
キッチンに立つ山都のお母さんが、ちらりとこっちを見る。
「ジョージ君は、うちの事情、だいたい知ってるのよね?」
突如振られた話題にどきりとする。
どこまで話していいものか。
「……山都、由真さんとリュー先輩が、ほんとの兄妹ってことは」
山都のお母さんは、手元の包丁に目を落としたまま、うんうん頷いた。
「情けない話なんだけどね、あの人とはうまく夫婦になれなくて。由真たちには辛い想いをさせちゃったわ」
骨伝導っていうか、心伝導ってのがあればいいのに。
歌い終わって、山都が肩に頭を預けてきた。
あーもーこういうことをする……。
「聞こえるようになったら、もう一回聞かせてね」
まじか。
歌うのはそんなに得意じゃないんだけど。
俺は山都の肩を叩く。
俺を見上げた山都に、右手で胸を撫でるように下ろして見せた。
『わかった』
リュー先輩のように、とっさに手話が出てこなくて悔しかったんだ。
スマホで検索した付け焼刃の手話だけど。
覚えたての手話はそれでもちゃんと伝わったようで、山都はふわりと笑った。
*
夕飯を食べていきなさいという山都のお母さんの誘いを断りきれず、俺は山都家のテーブルに着席していた。
もうどうにでもなれ……。
「ごめんねー。お母さん強引で」
『いや気にすんな』
『あらー、どの口が強引なんて言うのかしらー?』
相変わらず俺はスマホで会話。
山都のお母さんは、手話と口で喋ってくれている。
俺に気を遣ってくれてるんだろうな。
俺も、もっと手話を覚えなきゃ……。
まぁ山都が強引ってのは同意。
『よし。じゃあ由真、お隣にごはん持っていって』
『はーい』
山都がお盆を手に出て行った。
キッチンに立つ山都のお母さんが、ちらりとこっちを見る。
「ジョージ君は、うちの事情、だいたい知ってるのよね?」
突如振られた話題にどきりとする。
どこまで話していいものか。
「……山都、由真さんとリュー先輩が、ほんとの兄妹ってことは」
山都のお母さんは、手元の包丁に目を落としたまま、うんうん頷いた。
「情けない話なんだけどね、あの人とはうまく夫婦になれなくて。由真たちには辛い想いをさせちゃったわ」


