どうか、成仏してください!

 「面白そうな話をしてるね?」

 「わっ」

 「あ、春野くん。どうしたの?」

 「えっ」

 突然話しかけてきて、びっくりする華だが誰か分かり、もっとびっくりする。

 「特に用事はないんだけど、珍しい組み合わせだと思って」

 「いや、そうでもないよ。なんていったって、俺と氏原さんはニワトリ仲間だからね!」

 「そうなんだ、氏原さんニワトリ好きなんだね」

 「えっと、まあ」

 曖昧に笑う華に笹原が追撃する。

 「さっきなんて、真剣に中庭で飼ってるニワトリのこと質問してきたもんね、相当好きでしょ」

 「へぇ、中庭のニワトリについて、ね」

 「えっと、あはは…」

 (お願いだから笹原くん、これ以上余計なことは…)

 「あっ、春野くんも同じこと聞いてきてたよね。良ければ一緒に語り合わない?」

 (笹原ー!!)

 「いいね、放課後はどうかな」

 (春野ー!?)

 「あ、あれ、春野くんは誰かと放課後遊びにいくんじゃなかったっけ?」

 「ああ、それは明日でいいからね」

 (よくない!)

 「あ、連絡先交換しよ」

 「そうだね」

 「…はい」

 こうして、順調に話が進み、今までで1番終わらせたくないホームルームを終えてしまったのだった。

 「瑠夏、先に帰ってて…」

 「それは分かったけど、死にそうな顔してどうしたの?」

 「実は…」

 これまでの事を悲しげに伝える。

 「なるほど…頑張れ」

 「それだけ!?」

 「いや、だってまさに身から出た錆じゃない。もうちょっと慎重になるべきだったのよ」

 「ぐっ…それはそう…で、でも…春野くんにも聞きたいことがあったし…」

 「それについて行ったが最後、女子から目の敵にされるわ」

 「もうやめて〜」

 自分から聞いたくせに耐えられなくなった華。

 「まあ、本当に困ったら呼んでいいわよ」

 「本当!?ありがとう、瑠夏!」

 何かと不憫な友人を結局、甘やかしてしまう瑠夏であった。