「はぁ…」
結局振り出しに戻ってしまった華は、また中庭に来ていた。すると、幽霊が話しかけてくる。
「ねぇ、そこのお姉さん。ため息ついてどうしたの?相談のろうか?お礼は焼き肉でいいよ〜」
(お前が原因だよ!)
思わず、言葉が荒くなってしまい、我にかえる華。
(いけない、気づかない振りしなきゃ)
幽霊が視えるとバレても良いことなんてなにもないのだ。それを昔、身をもって経験した華は瑠夏と父親だけにしか教えてはいけないのだと誓った。しかし、腹の立つ事は普通に腹が立つ。
「おっ、リエーブルじゃん」
そう言って、うさぎを撫でる幽霊に、なんて名前つけてんだとギョッとする。
ちなみにリエーブルとは、うさぎ料理の名前だ。
「あっ…!」
何か気づいた様子の華。
(幽霊は、同じ霊体のものしか触れない…このうさぎ、幽霊だ…!って言う事は…)
「あー、リエーブル食べたいなー」
棒読みで話し始めた。側から見ればただの奇行である。
「えっ、だっ、駄目だよ!リエーブルは僕のなんだから!!…ていうか僕は食べないし!」
慌てた幽霊は、奇行に気づかない。
「やっぱり、この子を遺していくなんて不安だ!」
(狙い通り!この幽霊の未練は、うさぎだったんだ!)
そうして華は、仕上げにかかる。
「あ、リエーブルといえば、ここのうさぎと同じ名前だったっけ…でも死んじゃったんだよなー」
「…え?」
華の話を聞いて呆然とする幽霊。しかし、思い当たる節があるのか、戸惑いながらも納得する。
「…リエーブル…死んでたのか…?」
「キュッ」
肯定するかのようにうさぎが鳴く。
「そうだよな…僕が死んでから10年以上たってるんだから…でも、やっと成仏出来る」
そう言って安心して笑う幽霊に、うさぎがピトッとくっつく。
「一緒にいこう」
眩い光に包まれて成仏していく1人と1匹。
その段々と小さくなっていく柔らかい光と、満足げな笑みを見送るのが華は好きだった。
結局振り出しに戻ってしまった華は、また中庭に来ていた。すると、幽霊が話しかけてくる。
「ねぇ、そこのお姉さん。ため息ついてどうしたの?相談のろうか?お礼は焼き肉でいいよ〜」
(お前が原因だよ!)
思わず、言葉が荒くなってしまい、我にかえる華。
(いけない、気づかない振りしなきゃ)
幽霊が視えるとバレても良いことなんてなにもないのだ。それを昔、身をもって経験した華は瑠夏と父親だけにしか教えてはいけないのだと誓った。しかし、腹の立つ事は普通に腹が立つ。
「おっ、リエーブルじゃん」
そう言って、うさぎを撫でる幽霊に、なんて名前つけてんだとギョッとする。
ちなみにリエーブルとは、うさぎ料理の名前だ。
「あっ…!」
何か気づいた様子の華。
(幽霊は、同じ霊体のものしか触れない…このうさぎ、幽霊だ…!って言う事は…)
「あー、リエーブル食べたいなー」
棒読みで話し始めた。側から見ればただの奇行である。
「えっ、だっ、駄目だよ!リエーブルは僕のなんだから!!…ていうか僕は食べないし!」
慌てた幽霊は、奇行に気づかない。
「やっぱり、この子を遺していくなんて不安だ!」
(狙い通り!この幽霊の未練は、うさぎだったんだ!)
そうして華は、仕上げにかかる。
「あ、リエーブルといえば、ここのうさぎと同じ名前だったっけ…でも死んじゃったんだよなー」
「…え?」
華の話を聞いて呆然とする幽霊。しかし、思い当たる節があるのか、戸惑いながらも納得する。
「…リエーブル…死んでたのか…?」
「キュッ」
肯定するかのようにうさぎが鳴く。
「そうだよな…僕が死んでから10年以上たってるんだから…でも、やっと成仏出来る」
そう言って安心して笑う幽霊に、うさぎがピトッとくっつく。
「一緒にいこう」
眩い光に包まれて成仏していく1人と1匹。
その段々と小さくなっていく柔らかい光と、満足げな笑みを見送るのが華は好きだった。
