獣人学校の月の姫

大きな扉の前で止まった雷飛。


「こ、これ…?」

「そーだよ。あ、海空が通ってた学校は多分こんな感じじゃないよね、職員室。」


まるで当たり前と言うように軽く笑う雷飛。

私は苦笑いして雷飛にお礼を言った。

「ありがとう、雷飛。すっごく助かった!」

感謝の気持を伝えるために目一杯笑うと雷飛は顔を伏せてしまった。

「ら、雷飛…?ど、どうしたの…?ど、どこか痛い?」


すると雷飛は顔を伏せたまま手を横に振った。


「だいじょーぶ…。それより、なんで職員室に来たの?」

「え、転入初日だから先生のところに行ったほうがいいのかと思って。」

「え、学校側から何も聞いてないの?転入とか、そこら辺の仕事は俺達生徒会がやるってこと。」 



〝俺達生徒会がやる〟その言い方的に雷飛は生徒会と考えるのが普通だ。


「雷飛、生徒会なの…?」

「うん、そーだよ」


生徒会…!すごい!こんな大きな学校だからきっと生徒会も大変な投票などで決まるのかな。


「じゃあ、私結局生徒会の方たちに転入の件はやってもらうことになるの?」 

「そーだね。生徒会室まで案内するよ。あ、でも…」


そう言って言葉を詰まらせる雷飛。


「な、なに?どうしたの?」

「いや、覚悟はできてるかなぁ…って。あと、生徒会室行っても俺のこと嫌いにならないでね。」


私は少し怖気ずきながらも首を縦に振った。

雷飛は少し安心したように私の横を歩き始めた。