君の未来予想図

その夜、僕は号泣した。僕の良心には耐えられなかった。母が言ってこないということは母にも伝わっていないということだ。つまり音は僕には知らせたくない。そんな音の秘密を知ってしまった。そして気づいてしまった、自分の本心。僕は音に受験してほしくないとはとてもじゃないけど言えなかった。言えるわけがない。彼女の努力量は近くにいた僕が一番知ってるのだから。

音と一緒に登下校するのが辛くて、一週間学校を休んだ。音は僕が休んでいることを心配してお見舞いに来てくれた。でも僕は音に会わせる顔がない。せっかく勉強の合間を縫って来てくれたのに、彼女と話す言葉は二言、三言。それでも音は毎日来てくれた。やっと回復して、学校に戻ってからもなかなか前と同じようには音と接することができなかった。彼女は気づいていたのだろう、僕の態度が変わってしまったことを。そして彼女はおそらく想定される中で最悪な解釈をしてしまった。僕が音を嫌っているという。でもこれはあの頃から4年ほど経った今だからわかったのである。当時の僕はとても幼く、そんなことを考える余裕もなかった。