君の未来予想図

 僕は音を廊下の角まで連れて行った。廊下は教室の騒がしさと裏腹に僕の心音が聞こえそうなほど静まりかえっていた。
「何か用ですか。私に用なら教室で言ってくれたらよかったのに。」
「あのさ、西園寺さんって音だよね。」
「確かに私の名前は音ですけど。」
「ああー、そうじゃなくて、、えっと瀬名って覚えてる?」
「…せな。」
「神崎小学校だったでしょ。」
「…っ、ごめん。」
そう言って音は走って言ってしまった。やっぱり僕のことは覚えていそうだけど、あの頃の音とは似ても似つかない。どうしたんだろうかと思って教室に戻ってもいなかった。
「瀬名、どうしたんだ。急に西園寺さんを連れ出して。」
「論、、、彼女が僕がずっと追っていた『音』なんだよ。」
「え、彼女が。」
「何、その話。私にも聞かせて。」