べらが「ファミリー・ルール」の作文を書くことになったので、みんなの意見をきくことにしました。
「まず、家でこういうことはやってほしくない。やってほしいを書いてください」
それを参考にして、べらが新しい「家の規則」を作ろうというのです。
2日後、みんなから、その答えを書いた紙が届きました。
〇トット・・・・自分オンリーのバスタブがほしい。庭にプールがほしい。
〇クマハチ・・・ハチみつは食べないようにしよう。
〇モッヒ・・・・ぼくのシャンプーを使わないでほしい。
〇マリン・・・・ぼくの物まねをしないでほしい。
〇ゴーちゃん・・人間とゴーストの差別をするな。ゴーストの自由と権利を守ろう。
べらがみんなを集めて、それぞれに答えました。
まずは、トットから。トットはバスタブで泳ぐ練習をしています。
「このリクエストは、むりよ。予算がないから、ロッテリーにでもあたったらね」
クマハチはハチにとても同情的というか、自分がハチだと思いっているので、ハチミツを食べられたくないのはわかります。
「でも、わたしははちみつをいれたティーが大好きだし、トーストにぬるのも好きだから、これもノーです」
モッヒのかみの毛はうすいので、ボリュームが出る特別のシャンプーを使っているのです。
「みなさん、これは守りましょう」
みんなはふつうのシャンプーを使うようにと言ったので、モッヒが「やったぜ」と喜びました。
それから、マリンのことですが、
「マリンくんの口真似はぜったいに、してはいけませんよ」
ときびしく言いました。
ゴーちゃんのリクエストには「ええっ」、とおどろきました。
「だれもゴーストを差別なんか、していないでしょ」
「ゴーストにも、選挙権を」
とゴ―ちゃんが叫んで、部屋中をとび回りました。
「ゴーちゃん、本気で言ってる?」
とべらがゴ―ちゃんを見上げます。
「言ってなーい」
ゴーちゃんがけけけと笑って下りてきました。
「ゴーちゃん、どうしてそんなこと、言うの?」
「だって、べらちゃんをおこらすの、おもしろいんだもん」
まったく、ゴ―ちゃんはやんちゃなんだから。
「では、ほかになにかありませんか」
「はい」
とマリンが手をあげました。
「何ですか」
「ぼくも、モッヒのシャンプーを使ってもいいでちゅか」
マリンにはおでこの上に、白い毛の部分があるので、そこをふわふわにしたいのです。
「しっぽにはふつうのを使いまちゅから、あたまだけ、モッヒくんのシャンプーを使って、いいでちゅうか」
「それは、もちろん、いいわよね」
ねっ、とべらがモッヒを見ました。
モッヒの目に涙がたまってうるうるしていましたが、ついにあふれ出て、どっと落ちました。そして、わーんという大声を出して、泣き始めました。
べらはショックです。わたしが、泣かせた?
何が何なのか、べらにはわかりません。
「べらちゃんはマリンのおねがいばかりきいて、ぼくのことなんか思ってくれない」
とモッヒが言いました。
べらがマリンの願いにはストレートにオッケーを出しましたが、モッヒの願いだって聞いて、シャンプーは、他の人は使わないように言ったはずです。
でも、よく見てみると、みんな頭には毛がなくて、シャンプーが必要なのはモッヒとマリンだけなのでした。
モッヒが洞窟の風みたいに、あまり悲しい声で泣くので、みんな、べらにどうにかしてというような目で見ています。
「みんな、冷静になれよ」
と、トットが言いました。
「このハッピー・ファミリー・コンテストはどんなコンテストなのか考えてみよう。もっとハッピーになるための、コンテストだろう。だから、こんなことで、もめてはだめだ。優勝すると、何がもらえるか、知っているだろ」
「旅行に行ける」
とクマハチです。
「行きたいか?」
「行きたいでちゅ」
「行きたい」
モッヒもしゃくりあげながら、「行きたいっす」と答えました。
「それじゃ、やるっきゃ、ないだろ」
べらはトットが急に大きくなったと思いました。
大きくなったのは姿ではなくて、心のことですよ。
「まず、家でこういうことはやってほしくない。やってほしいを書いてください」
それを参考にして、べらが新しい「家の規則」を作ろうというのです。
2日後、みんなから、その答えを書いた紙が届きました。
〇トット・・・・自分オンリーのバスタブがほしい。庭にプールがほしい。
〇クマハチ・・・ハチみつは食べないようにしよう。
〇モッヒ・・・・ぼくのシャンプーを使わないでほしい。
〇マリン・・・・ぼくの物まねをしないでほしい。
〇ゴーちゃん・・人間とゴーストの差別をするな。ゴーストの自由と権利を守ろう。
べらがみんなを集めて、それぞれに答えました。
まずは、トットから。トットはバスタブで泳ぐ練習をしています。
「このリクエストは、むりよ。予算がないから、ロッテリーにでもあたったらね」
クマハチはハチにとても同情的というか、自分がハチだと思いっているので、ハチミツを食べられたくないのはわかります。
「でも、わたしははちみつをいれたティーが大好きだし、トーストにぬるのも好きだから、これもノーです」
モッヒのかみの毛はうすいので、ボリュームが出る特別のシャンプーを使っているのです。
「みなさん、これは守りましょう」
みんなはふつうのシャンプーを使うようにと言ったので、モッヒが「やったぜ」と喜びました。
それから、マリンのことですが、
「マリンくんの口真似はぜったいに、してはいけませんよ」
ときびしく言いました。
ゴーちゃんのリクエストには「ええっ」、とおどろきました。
「だれもゴーストを差別なんか、していないでしょ」
「ゴーストにも、選挙権を」
とゴ―ちゃんが叫んで、部屋中をとび回りました。
「ゴーちゃん、本気で言ってる?」
とべらがゴ―ちゃんを見上げます。
「言ってなーい」
ゴーちゃんがけけけと笑って下りてきました。
「ゴーちゃん、どうしてそんなこと、言うの?」
「だって、べらちゃんをおこらすの、おもしろいんだもん」
まったく、ゴ―ちゃんはやんちゃなんだから。
「では、ほかになにかありませんか」
「はい」
とマリンが手をあげました。
「何ですか」
「ぼくも、モッヒのシャンプーを使ってもいいでちゅか」
マリンにはおでこの上に、白い毛の部分があるので、そこをふわふわにしたいのです。
「しっぽにはふつうのを使いまちゅから、あたまだけ、モッヒくんのシャンプーを使って、いいでちゅうか」
「それは、もちろん、いいわよね」
ねっ、とべらがモッヒを見ました。
モッヒの目に涙がたまってうるうるしていましたが、ついにあふれ出て、どっと落ちました。そして、わーんという大声を出して、泣き始めました。
べらはショックです。わたしが、泣かせた?
何が何なのか、べらにはわかりません。
「べらちゃんはマリンのおねがいばかりきいて、ぼくのことなんか思ってくれない」
とモッヒが言いました。
べらがマリンの願いにはストレートにオッケーを出しましたが、モッヒの願いだって聞いて、シャンプーは、他の人は使わないように言ったはずです。
でも、よく見てみると、みんな頭には毛がなくて、シャンプーが必要なのはモッヒとマリンだけなのでした。
モッヒが洞窟の風みたいに、あまり悲しい声で泣くので、みんな、べらにどうにかしてというような目で見ています。
「みんな、冷静になれよ」
と、トットが言いました。
「このハッピー・ファミリー・コンテストはどんなコンテストなのか考えてみよう。もっとハッピーになるための、コンテストだろう。だから、こんなことで、もめてはだめだ。優勝すると、何がもらえるか、知っているだろ」
「旅行に行ける」
とクマハチです。
「行きたいか?」
「行きたいでちゅ」
「行きたい」
モッヒもしゃくりあげながら、「行きたいっす」と答えました。
「それじゃ、やるっきゃ、ないだろ」
べらはトットが急に大きくなったと思いました。
大きくなったのは姿ではなくて、心のことですよ。

