完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

そして紬ちゃんは小さくため息をついて……


「まぁ……峰山さんにあとで聞いてみましょう」

呆れたような声だった。

「はい、是非!」

「では……せめて敬語はお止めください。私が不愉快なのです」

「わ、わかりました……ではなくて、わかった」

「花音様は本当に……」

「え?」

「いえ……」

紬ちゃんは何かを言いかけてやめた。

「紬ちゃんはここに来て何年なの?」

「中学を卒業してからですので、まだ2年目でございます」


中学卒業後にすぐに働いたんだ……すごいなぁ。

「2年もいる紬ちゃんならわかると思うんだけど……要さんって普段もあんな感じなの?」


「……この家の者は皆、要様を尊敬しております」

「そうなんだ……」

「若いのに聡明で、責任感も強く、誰に対しても公平なお方です」


なるほど……やっぱりすごい人なんだ。

私は少しだけ、あの日のことを思い出す。

優しい笑顔。

丁寧な話し方。

そして……どんくせぇって……

言ったような気がしただけだよね。