あの公園で、君に会えたら

「奈々、そこ崩すなって!」
「だってこっちの方が高くなるもん!」
「諒が作った山もう三回壊してるぞ」
「颯太だって手伝ってよ!」



「アイス一口だけな」
「ダメ!」
「一口だから」
「……もうほとんどないじゃん!」
「泣くなよ奈々!」
「諒が悪い!」
「ほら、俺のやつ半分やるから」



「降りられない……怖い……」
「だから登るなって言っただろ」
「颯太、下で騒ぐな。余計怖がる」
「奈々、手出せ」
「落ちない?」
「落とさない」



「なんで奈々の隣お前なんだよ」
「昨日は俺だったろ」
「順番とかあるのかよそれ」
「もう二人ともめんどくさい!」



「花火もっと買えばよかったな」
「奈々、線香花火落とすなよ」
「まだ大丈夫……あ、落ちた!」
「ほらな」
「肝試し行く?」
「奈々絶対泣くじゃん」
「泣かないし!」



「奈々、看護師目指すの?」
「うん。人の役に立てる仕事したい」
「奈々っぽいな」
「諒は?」
「……まだ決めてない」



「さっきの告白、断ってたな」
「だって好きな人いるし」
「へぇ」
「誰?」
「言わない」



「奈々、話ある」
「うん?」
「俺さ、ずっと奈々のこと好きだった」
「……私も」
「マジで?」
「うん」



「あ、奈々……」
「……」
「キス、してるのか……」
「……どうする、俺……」



「三人でいるの普通だったよな」
「普通っていうか、それが当たり前だった」
「またこうやって話せるかな」
「どうだろうな」
「ずっと一緒だと思ってたんだけどな」

少しの沈黙。

「奈々、笑ってろよ」

「え?」

「……いや、なんでもない」