何度か別れを切り出した事もある。
だけど、その度に志穂は「好きだから別れたくない」と泣きながら訴えてきた。
思春期だった俺も都合よく志穂を隣に置いていたところがあるから、俺にも非がある。
勝手なのはお互いか…
そうして気が付けば10年という年月が経っていた。
「雄太、起きてっ」
再び志穂の声で目を覚ます。
時計を確認すると19:25
「夜景、見に行く約束でしょ。ほら起きて」
あぁ、そんな約束してたっけ…
重だるい身体をゆっくりと起こし伸びをする。
………眠い。
「ご飯食べるでしょ?雄太が好きな唐揚げ作ったの」
「…ありがとう。」
志穂のこういう優しい所も一途で尽くす所もよく分かってる。
だからこそ、俺より他の奴と付き合った方が幸せなんじゃないかと最近よく思う。
