「カバン。李胡のだろ」
ぼそぼそと言いながら、黒瀬くんが、わたしのカバンを足元のところに置いてくれた。
「あ、ありがと。わざわざ持ってきてくれて」
「……」
お礼を言うわたしをムシして、さっさと保健室を出ていこうとしていた黒瀬くんが、もう一度足を止める。
「そうだ。白壁先生が生徒から奪った生気は、しっかり回収されて、みんな人間の姿に戻ったらしい。多分、李胡が心配してるだろうから伝えてくれって。白峰からの伝言」
「本当⁉ よかったぁ」
わたしの方をチラッと見ると、今度こそ本当に黒瀬くんは保健室を出ていった。
……うん? そういえば今、下の名前で呼ばれたような……?
「あー……そっちかぁー」
意味不明なつぶやきが、和真の方から聞こえてくる。
「そっちって? どういう意味?」
「な、なんでもない! ……そんじゃ俺、先に教室に行ってるから。李胡は元気になるまでここで休んどけよ」
「もう大丈夫だよ。わたしも一緒に行く」
慌てて立ちあがろうとしたら、さーっと血の気が引いたように目の前が真っ暗になる。
ぼそぼそと言いながら、黒瀬くんが、わたしのカバンを足元のところに置いてくれた。
「あ、ありがと。わざわざ持ってきてくれて」
「……」
お礼を言うわたしをムシして、さっさと保健室を出ていこうとしていた黒瀬くんが、もう一度足を止める。
「そうだ。白壁先生が生徒から奪った生気は、しっかり回収されて、みんな人間の姿に戻ったらしい。多分、李胡が心配してるだろうから伝えてくれって。白峰からの伝言」
「本当⁉ よかったぁ」
わたしの方をチラッと見ると、今度こそ本当に黒瀬くんは保健室を出ていった。
……うん? そういえば今、下の名前で呼ばれたような……?
「あー……そっちかぁー」
意味不明なつぶやきが、和真の方から聞こえてくる。
「そっちって? どういう意味?」
「な、なんでもない! ……そんじゃ俺、先に教室に行ってるから。李胡は元気になるまでここで休んどけよ」
「もう大丈夫だよ。わたしも一緒に行く」
慌てて立ちあがろうとしたら、さーっと血の気が引いたように目の前が真っ暗になる。



