そんなコンなで毎日修行中!

「李胡になにかしたら、ただじゃおかないからな」

「へえ、自分の生気を分け与えて元に戻すだなんて、なかなかやるじゃない。でも残念ね。結局全部わたしのものになるんだから」

 白壁先生が、余裕の笑みを浮かべている。


「もう、いいから……和真、だけでも、逃げ……」


 ダメだ。力が抜けて、立ちあがるどころか、まともにしゃべることもできない。


 悔しさに唇をかみしめ、地面についた手をぎゅっと握りしめる。


 そうだ。康哉の言うことが本当なら、これを外せば……。


 胸元の勾玉をぎゅっと握りしめたそのとき、ザリッと砂を踏みしめる複数の足音が背後で聞こえた。


「おまえに消えられると、誰も野球を教えてくれるヤツがいなくなって困る」

「なるほど。白壁先生を突き出せば、長候補としてみんなを説得できるってことね」

「黒瀬くん……康哉……」


 ひょっとして、助けに来てくれたの?


「ありがと……二人とも」

「ふんっ。おまえの味方をしに来たわけではない。勘違いするな」

「僕だって。自分のために来ただけなんだから、勘違いしないでくれるかなあ」

 そう言うと、二人の体から強い妖気が立ちのぼり、キツネの耳としっぽが顕現する。


「みんなが登校してくる時間なんだから、せめて結界ぐらい張っておきなよ、白壁先生」

 そう言いながら、康哉が結界を張るための印を結ぶ。


「え、ちょ、おまえら、ひょっとして……」

 その様子を見ていた和真が、口をパクパクさせている。