「か、和真⁉」
おばあさまのところで保護してもらってたはずなのに。
ひょっとして、逃げ出してきたの?
人間のときの記憶はなくしているはずなのに。
それでも、わたしを守るためにここに?
「あら、岡林くんじゃない。せっかくその姿で留めてあげたのに、わたしに消されたいのかしら?」
「それじゃあ、やっぱり和真のことも、白壁先生が?」
「本当に純粋な子よね。『そんなに気になるのなら、そのライバルの子と仲よくなって、本心を探ってみたら?』ってアドバイスをしてあげたら、本当にその通りにするんだから」
そう言って、くすりと笑う。
「おかげで、あの黒狐の子にあなたの注意を向けることができて、わたしとしてはすごく助かっちゃった」
「それって、黒瀬くんに、罪をなすりつけようとしていたってことですか?」
声が震える。
「いいじゃない。どうせあの子は、誰とも仲よくする気なんかないんだから」
「そんなことない! 野球部に入ったのだって、和真と一緒に自主練してたのだって、きっと本当は人間とも仲よくしたいって思ってるからで。それなのに、そんな黒瀬くんに罪を着せようとするなんて、そんなの……許せない!」
「でも、勝手に勘違いしたのは、あなたじゃない」
「そ、それは……でも、ちゃんとあとで謝るから。だから、先生もみんなにちゃんと謝って、生気を返してください」
「返さないわよ。だって、そんなことをしたら、ただのしわくちゃのおばあちゃんになっちゃうじゃない」
そう言って、白壁先生が口をとがらせる。
おばあさまのところで保護してもらってたはずなのに。
ひょっとして、逃げ出してきたの?
人間のときの記憶はなくしているはずなのに。
それでも、わたしを守るためにここに?
「あら、岡林くんじゃない。せっかくその姿で留めてあげたのに、わたしに消されたいのかしら?」
「それじゃあ、やっぱり和真のことも、白壁先生が?」
「本当に純粋な子よね。『そんなに気になるのなら、そのライバルの子と仲よくなって、本心を探ってみたら?』ってアドバイスをしてあげたら、本当にその通りにするんだから」
そう言って、くすりと笑う。
「おかげで、あの黒狐の子にあなたの注意を向けることができて、わたしとしてはすごく助かっちゃった」
「それって、黒瀬くんに、罪をなすりつけようとしていたってことですか?」
声が震える。
「いいじゃない。どうせあの子は、誰とも仲よくする気なんかないんだから」
「そんなことない! 野球部に入ったのだって、和真と一緒に自主練してたのだって、きっと本当は人間とも仲よくしたいって思ってるからで。それなのに、そんな黒瀬くんに罪を着せようとするなんて、そんなの……許せない!」
「でも、勝手に勘違いしたのは、あなたじゃない」
「そ、それは……でも、ちゃんとあとで謝るから。だから、先生もみんなにちゃんと謝って、生気を返してください」
「返さないわよ。だって、そんなことをしたら、ただのしわくちゃのおばあちゃんになっちゃうじゃない」
そう言って、白壁先生が口をとがらせる。



