彼への曖昧な返事に紛れ込む、私の自信のなさの露呈。
できれば公衆の面前でこういう話はしたくないのだが、そういう細かいことは気にしないタイプなのは、重々承知している。
同じ商品開発部なので、おのずと一緒に事務所へ入り、フロアのデスクもすぐ近く。
距離が近いまま、私たちはデスクへと向かった。
「相手は何人いた?手応えは?何時間くらい会議したの?」
質問攻めだ。
私は今日のすべてを詰め込んだトートバッグを、やっと机に置いたところで息をついた。
ずしっとのしかかっていた重みが消える。
「まだ初めてだから。私だっていっぱいいっぱいなの」
やっと椅子に座って、片付いた机にバッグからパソコンやタブレットを出して広げた。
ふと、高橋が自分のデスクに戻らずに私のすぐ後ろにいることに気がつく。
べたり、と私の机に置いた高橋の手が目に入る。
大きい。安心感のある手。
でも、爪の端が少し欠けている。
私の作った資料の上に手を置いた空気感が、ざっくりしていた。
「足、痛いんじゃない?ほら、赤くなってる」
言いながら、私の椅子の背に軽く手をかけて足元を覗き込んできた。
パンツスーツの裾から、靴擦れと思われる部分が見えていたらしい。
「痛くない」
「ほんとに?背伸びしてこんなの履くから〜」
「似合ってない?」
できれば公衆の面前でこういう話はしたくないのだが、そういう細かいことは気にしないタイプなのは、重々承知している。
同じ商品開発部なので、おのずと一緒に事務所へ入り、フロアのデスクもすぐ近く。
距離が近いまま、私たちはデスクへと向かった。
「相手は何人いた?手応えは?何時間くらい会議したの?」
質問攻めだ。
私は今日のすべてを詰め込んだトートバッグを、やっと机に置いたところで息をついた。
ずしっとのしかかっていた重みが消える。
「まだ初めてだから。私だっていっぱいいっぱいなの」
やっと椅子に座って、片付いた机にバッグからパソコンやタブレットを出して広げた。
ふと、高橋が自分のデスクに戻らずに私のすぐ後ろにいることに気がつく。
べたり、と私の机に置いた高橋の手が目に入る。
大きい。安心感のある手。
でも、爪の端が少し欠けている。
私の作った資料の上に手を置いた空気感が、ざっくりしていた。
「足、痛いんじゃない?ほら、赤くなってる」
言いながら、私の椅子の背に軽く手をかけて足元を覗き込んできた。
パンツスーツの裾から、靴擦れと思われる部分が見えていたらしい。
「痛くない」
「ほんとに?背伸びしてこんなの履くから〜」
「似合ってない?」



