また婚約しよ?

どうでも…いいのか?本当に。

そのとき俺は自分の気持ちに気がついた。

好きだ…心愛。
心愛なことが大好きだ。

今すぐ可愛い心愛をさらって自分だけのものにしたい。
その気持ちをなんとか理性が食い止める。

だめだ。我慢できない。

このクラスの中に心愛が好きな男子はどれほどいるのだろう。
そう思うと我慢できなかった。

それからの俺の行動は速かった。

「おい、明日から心愛に必要以上に話しかけるな。」

クラスも、男女も、学年も関係なく全員にそう言って回った。

これで安心だ。
誰とも話せなくなり悲しそうな心愛に俺が近づき、そこから友達になりまた恋愛関係に…と。完璧だ。

だが、次の日、俺は失敗に気がついた。
この作戦は心愛を悲しませなければいけない。

俺は心愛が誰かのものになるのも嫌だが、心愛の悲しそうな顔を見るのはもっと嫌だ。

すでに心愛は挨拶してもクラス全員よそよそしくて困惑している。
俺が話しかけてみるか…。