「あっ」
半狂乱に陥った染井純夏が、相手が『失格』になる飴を乱暴につかんで口に放り込む。
その瞬間、わたしは情けない声を発することしかできなかった。
『失格』になったらどうなるのかわからないけど、城川琴音の言う通り『たぶんなんかよくないこと』が起きるのは確かだ。
その予感を肯定するように、喉の奥で強炭酸がはじけるような感覚が広がった。
角砂糖の中に入ったかのようなブースの風景がぐにゃりと歪み、そこで接続コードを切断したかのように視界が真っ暗になる。
最後まで残っていた聴覚が、《染井純夏様は選択者ではございませんでした。ルール違反のため、染井純夏様も失格です》という無情なアナウンスをとらえた。



