《百瀬苺花様でも、紅倉朱莉様でも、どちらでも構いません。ブース中央のクローシュをお開けください。》
無言で手を伸ばした紅倉朱莉が、開けたクローシュを床に置く。
4つ並んだ飴は、パッと見では何が何だかわからない。
「ねえ、選択者は飴の種類わかるんでしょ?どういう風にわかるの?」
ブースの角から顔を出しているスピーカーにそう聞くと、《選択者の方は、4つの飴の上に効果を書いた黒い字が見えます。見えない方は選択者ではありません。》と、淡白な返事が返ってきた。
「紅倉さん、うち死にたくない」
ここの様子は体育館で見ることができる。
弱い『百瀬苺花』がクラスメイトにバレるのは嫌だが、そんなことを気にしている場合じゃない。



