「お帰りなさいませ、ダリオス様」
「すまない、また腕輪が壊れてしまった。新しいものを頼む」
屋敷に到着すると、薄い水色のローブを羽織った銀髪の男性がダリオスたちを出迎えた。ダリオスはその男性に壊れた腕輪を渡す。
「ああ、これはひどい。でも、聖女様がいらっしゃったならもう腕輪は必要ないのでは?そちらが聖女様なんですよね?」
「あ、ああ。ポリウスから来た聖女のセイラ嬢だ。セイラ嬢、こちらは王家専属魔術師のクレアだ。俺の腕輪を作ってくれている」
「初めまして、セイラと申します」
セイラがお辞儀をして挨拶をすると、男性は銀色の髪をサラリと靡かせて綺麗な深い青色の瞳をセイラに向けて笑顔になる。
「初めまして。クレアです。こんなに美しい聖女様が奥方になるなんて、ダリオス様が羨ましいですね」
「……軽口はいいから、腕輪を」
「だから、聖女様がいるならもう腕輪はいらないでしょう」
「そういうわけにもいかないだろう」
「でも、腕の調子はいいみたいですね。聖女様に浄化してもらったんでしょう」
クレアがダリオスの左腕を見てからセイラに笑顔を向ける。
(すごい、ダリオス様も整った顔立ちをしてらっしゃるけれど、クレア様も世の女性を虜にしてしまいそうな程の美貌だわ)
クレアの美しい笑顔に思わず見惚れていると、ダリオスがセイラとクレアの間に割って入った。
「確かに腕の調子はいい。だが、いつもセイラ嬢に頼るわけにもいかないだろ。戦場へ連れて行くわけにもいかないし」
ダリオスの言葉に、セイラは首を傾げながらダリオスを見て口を開いた。
「戦場へなら行けますよ?ポリウスにいた頃も、戦場には行っていました。防御魔法の結界をはったり、怪我をした騎士たちへ治癒魔法をかけたり、ポーションを作ったり、色々とやることがあったので」
「は?」
「え?」
セイラの返事に、ダリオスとクレアは一斉に疑問の声を上げた。
(え?そんなに驚くこと?)
セイラがキョトンとしていると、ダリオスが顔を顰めて口を開く。
「国を支えてくれている聖女を戦場に連れて行くのか?危ないだろう。何かあったらどうするんだ」
「……ポリウスには聖女が二人います。一人くらい欠けようと問題ありません。実際、私はこうしてこちらに送られているわけですし」
(そう、私がいなくてもルシアがいる。ポリウスに私がいなくても何も問題ない)
苦笑しながらセイラが言うと、ダリオスとクレアは神妙な面持ちで目を合わせた。
「……すまない」
「いえ、気にしていませんから大丈夫です」
セイラが笑顔で答えると、クレアが眉を下げて微笑み口を開く。
「聖女様、長旅で疲れているのではないですか?ダリオス様の左腕と腕輪についての話はまたあたらめてするとして、今日はひとまずゆっくり休んでください」
「そうだな、気が利かなくてすまない。部屋へ案内しよう」
そうして、ダリオスに連れられセイラが案内された部屋は、王城で案内された部屋と同じように綺麗で上質な部屋だった。
(王城の時もそうだけど、こんなに良い部屋……私が使ってもいいのかしら)
セイラが部屋の中をキョロキョロと見渡していると、ダリオスは申し訳なさそうにセイラを見る。
「聖女のあなたにとっては狭いかも知れないが、この屋敷ではこれが精一杯なんだ。申し訳ない」
「そんな!こんな綺麗で広い部屋、私には勿体無いくらいです。ありがとうございます」
「……それなら、よかった」
嬉しそうに笑うセイラを見て、ダリオスは目を細めて不思議そうに小さく首を傾げた。
「すまない、また腕輪が壊れてしまった。新しいものを頼む」
屋敷に到着すると、薄い水色のローブを羽織った銀髪の男性がダリオスたちを出迎えた。ダリオスはその男性に壊れた腕輪を渡す。
「ああ、これはひどい。でも、聖女様がいらっしゃったならもう腕輪は必要ないのでは?そちらが聖女様なんですよね?」
「あ、ああ。ポリウスから来た聖女のセイラ嬢だ。セイラ嬢、こちらは王家専属魔術師のクレアだ。俺の腕輪を作ってくれている」
「初めまして、セイラと申します」
セイラがお辞儀をして挨拶をすると、男性は銀色の髪をサラリと靡かせて綺麗な深い青色の瞳をセイラに向けて笑顔になる。
「初めまして。クレアです。こんなに美しい聖女様が奥方になるなんて、ダリオス様が羨ましいですね」
「……軽口はいいから、腕輪を」
「だから、聖女様がいるならもう腕輪はいらないでしょう」
「そういうわけにもいかないだろう」
「でも、腕の調子はいいみたいですね。聖女様に浄化してもらったんでしょう」
クレアがダリオスの左腕を見てからセイラに笑顔を向ける。
(すごい、ダリオス様も整った顔立ちをしてらっしゃるけれど、クレア様も世の女性を虜にしてしまいそうな程の美貌だわ)
クレアの美しい笑顔に思わず見惚れていると、ダリオスがセイラとクレアの間に割って入った。
「確かに腕の調子はいい。だが、いつもセイラ嬢に頼るわけにもいかないだろ。戦場へ連れて行くわけにもいかないし」
ダリオスの言葉に、セイラは首を傾げながらダリオスを見て口を開いた。
「戦場へなら行けますよ?ポリウスにいた頃も、戦場には行っていました。防御魔法の結界をはったり、怪我をした騎士たちへ治癒魔法をかけたり、ポーションを作ったり、色々とやることがあったので」
「は?」
「え?」
セイラの返事に、ダリオスとクレアは一斉に疑問の声を上げた。
(え?そんなに驚くこと?)
セイラがキョトンとしていると、ダリオスが顔を顰めて口を開く。
「国を支えてくれている聖女を戦場に連れて行くのか?危ないだろう。何かあったらどうするんだ」
「……ポリウスには聖女が二人います。一人くらい欠けようと問題ありません。実際、私はこうしてこちらに送られているわけですし」
(そう、私がいなくてもルシアがいる。ポリウスに私がいなくても何も問題ない)
苦笑しながらセイラが言うと、ダリオスとクレアは神妙な面持ちで目を合わせた。
「……すまない」
「いえ、気にしていませんから大丈夫です」
セイラが笑顔で答えると、クレアが眉を下げて微笑み口を開く。
「聖女様、長旅で疲れているのではないですか?ダリオス様の左腕と腕輪についての話はまたあたらめてするとして、今日はひとまずゆっくり休んでください」
「そうだな、気が利かなくてすまない。部屋へ案内しよう」
そうして、ダリオスに連れられセイラが案内された部屋は、王城で案内された部屋と同じように綺麗で上質な部屋だった。
(王城の時もそうだけど、こんなに良い部屋……私が使ってもいいのかしら)
セイラが部屋の中をキョロキョロと見渡していると、ダリオスは申し訳なさそうにセイラを見る。
「聖女のあなたにとっては狭いかも知れないが、この屋敷ではこれが精一杯なんだ。申し訳ない」
「そんな!こんな綺麗で広い部屋、私には勿体無いくらいです。ありがとうございます」
「……それなら、よかった」
嬉しそうに笑うセイラを見て、ダリオスは目を細めて不思議そうに小さく首を傾げた。



