取り残されたセイラは、茫然としながらキョロ、と辺りを静かに見渡す。センスのいい家具、見るからにフカフカそうな天蓋付きのベッド、綺麗に飾られた色とりどりの花。ポリウスではありえないほど良い部屋だ。
ポリウスでは、むしろセイラはこじんまりとした狭い質素な部屋でひっそりと生活していた。表舞台に立つルシアには豪華な部屋があてがわれていたが、裏聖女として生きるセイラは地味な生活をさせられていた。お前は裏の人間で表側の人間ではないのだからとわからせるかのような、そんな生活を余儀なくされていたのだ。
(こんなに綺麗な部屋……一時的に休憩するだけの部屋のはずなのに、予想外すぎる。私、本当にこの国に売られたのよね?この国はそんなに聖女を必要としていたのかしら。でもどうして?聖女がいなくても今までは問題なくやってきたのでしょうに)
首をかしげながらセイラは不思議に思う。聖女がいなければならない何かが、今この国にはもしかしたらあるのかもしれない。そうだとしたら、自分は果たしてきちんと役目を果たせるのだろうか。ずっと裏方で生きてきた自分が、聖女として表で必要とされるなんて、不安でしかたがない。だが不安がってもいられない。とにかく、自分はここで何をすべきなのか、何ができるのか見極めなければいけない。
セイラがお茶を飲みながら休んでいると、しばらくしてコンコン、とドアをノックする音が聞こえた。
「セイラ様。謁見の準備が整いました。国王がお待ちです」
(国王との謁見。そこで、すべてがわかるわ、きっと)
胸の前で拳をギュッと握り締め、セイラはしっかりと前を向いてドアへ向かって歩き出した。
ポリウスでは、むしろセイラはこじんまりとした狭い質素な部屋でひっそりと生活していた。表舞台に立つルシアには豪華な部屋があてがわれていたが、裏聖女として生きるセイラは地味な生活をさせられていた。お前は裏の人間で表側の人間ではないのだからとわからせるかのような、そんな生活を余儀なくされていたのだ。
(こんなに綺麗な部屋……一時的に休憩するだけの部屋のはずなのに、予想外すぎる。私、本当にこの国に売られたのよね?この国はそんなに聖女を必要としていたのかしら。でもどうして?聖女がいなくても今までは問題なくやってきたのでしょうに)
首をかしげながらセイラは不思議に思う。聖女がいなければならない何かが、今この国にはもしかしたらあるのかもしれない。そうだとしたら、自分は果たしてきちんと役目を果たせるのだろうか。ずっと裏方で生きてきた自分が、聖女として表で必要とされるなんて、不安でしかたがない。だが不安がってもいられない。とにかく、自分はここで何をすべきなのか、何ができるのか見極めなければいけない。
セイラがお茶を飲みながら休んでいると、しばらくしてコンコン、とドアをノックする音が聞こえた。
「セイラ様。謁見の準備が整いました。国王がお待ちです」
(国王との謁見。そこで、すべてがわかるわ、きっと)
胸の前で拳をギュッと握り締め、セイラはしっかりと前を向いてドアへ向かって歩き出した。



