「海外に行きなさい」
言われた言葉を理解出来なかった。
「…え?」
「海外よ。国外。英語圏にはなるけれど…お姉様」
「何?」
海外の意味は分かっているのだけれど、何故急に海外?
「確かリヒト達の乳母を探しているのよね」
「そうなの?」
話が飲み込めないまま、妃帥ちゃんの言葉に反応して輝咲ちゃんを仰ぎ見る。
「乳母と言うか、子守りよ。手癖の悪い子守りで金品を窃盗していた上に、リヒトを誘拐までしたのよ」
「ええ!?リヒト君大丈夫だったの!?」
「リヒトを誘拐して、リヒトに説得されて、リヒトと一緒に警察に自首したから無傷よ。それはどうでも良いんだけれど」
「どうでも良くなくない?」
情報量が多過ぎるけれど…いやもうリヒト君無事ならいいのか。(考える事を放棄)
「…変だと思ったのよね。奇跡的に芽生えた姉心だけでこの家に頻繁に帰って来るなんて」
「それも本当よ!…でも素性を確認していてもこの有様だから、出来れば信頼する相手に任せたいとは思っていたのよ」
2人の視線が私に注がれて、待って皆んな。
「いや無理だよ?急に海外なんて親になんて言われるか」
「大丈夫よ貴方の親には事前に話を通してあるわ」
「ええ!?いつ!?」
「それはどうでも良いのよ」
「どうでも良くないよ!」



