過つは彼の性、許すは我の心 肆



 食事中だったがフォークを置いて、どやっと力こぶ(無いに等しい)を獅帥君に見せてやる。


「ちょっーと痩せたけど、元々太ってたしね。今が丁度良いぐらいだよ」

「…」


 だから大丈夫だと笑うけれど、獅帥君の顔が晴れる事はなかった。

 獅帥君の反応も仕方ないか…。

 苦笑しながら腕を下ろす。

ーーーあの事件以降世間も学園も騒然としていた。

 それもその筈で。

 学園に通う生徒達の数名が同じ場所で怪我を負ったり亡くなったりで、流石に天條でも隠しきれなかった。

 学園には毎日の様にマスコミ、メディアが押し寄せて、長い治療やリハビリ期間のせいもあるけれど、渦中の私は3年生になっても暫く登校出来なかった。

 学園側に迷惑を掛ける訳にも行かないし、致しかなかったが、今まで目を輝かせて待っていた学園の行事の数々を泣く泣くスルーする羽目となり、気付けば進路を決定する季節だ。

 正確には自宅療養に切り替えられたから保健室登校と自宅学習(エグい量の課題)をして過ごしているんだけれど、漸くと言っていいのか、事態は大分沈静化され、来月から普通に登校出来る事になった。

 本来なら諸手を上げて喜ぶべき所、


『どうせ貴方を大事にしている人達はかなりオブラートに起きた事を話すだろうから、ちゃんと聞きたいかと思って来たんですよ』


 なんだけれど…。