余韻もクソもないってこう言う事を言うんだなって思った。
「大変でしたね、綴さん」
「…そうだね、天満…静君」
後ろ髪を少し結んだ少年ーーー天満月静君はニコニコと私に笑い掛ける。
起きて早々獅帥君でも、妃帥ちゃんでも、家族でも、友達でもない人と会うって…。
「はあ…」
「あれれ。溜息吐いちゃって。どうなったか知りたくありませんか?貴方が眠っていた時の事」
その言葉にピクリとしてしまう。
私の反応にニヤリと笑った静君は、
「どうせ貴方を大事にしている人達はかなりオブラートに起きた事を話すだろうから、ちゃんと聞きたいかと思って来たんですよ」
と言いながら椅子の背もたれに自身の身体を預けて足を組む。
確かに起きた事実をそのまま聞けるのは有り難いが。
「…そもそも此処にどうやって入ったの?」
暗がりだったから気付かなかったけれど、私が居る病室って多分VIP用の個室部屋で、恐らくあんな事があったから部屋の前に護衛みたいな人も居たと思うんだけれど。
「あーちゃんと手続きしましたよ。僕達一応親戚ですし」
今思ったけれど静君って何となく警戒心を抱き難くく感じる。(本人が変な事を言わなければ)この調子で護衛の人にもニコニコ近付いたのだろう。
「…そっか。で、何があったの?」



