映画に行った日から、
久保田と話すことが少し増えた。
きっかけは、ほんの一言。
『今日の英語の宿題わかる?』
そんな、なんでもないLINE。
でも、それに返信して、
また返ってきて、
気づけば会話は続いていた。
『ここ、こうじゃない?』
『あーなるほど、助かる』
『でしょ』
軽いやりとり。
なのに、不思議と続く。
その日から、ほぼ毎日LINEするようになった。
特別な話はしない。
『眠い』
『同じ』
『明日テストじゃん』
『終わった』
そんな、どうでもいい会話。
でも、その“どうでもよさ”が、
ちょうどよかった。
ある日。
『おはよ』
朝、通知が来る。
久保田から。
少しだけ驚いて、
でも自然に、
『おはよ』
って返した。
それからは、
朝は「おはよう」、
夜は「おやすみ」。
それが、当たり前になっていった。
——楽だな、って思う。
久保田と話してると、
変に考えなくていい。
ちゃんと返さなきゃ、とか
おもしろいこと言わなきゃ、とか
そういうの、いらない。
ただ、そのままでいられる。
“居心地がいい”
それが一番しっくりくる言葉だった。
好き、とかじゃない。
ドキドキもしない。
でも、
こういう人がいるのって、いいなって思う。
その日、教室で。
「最近、久保田とよく話してるね。」
かおるが、後ろから言う。
「まあね。」
「楽しそう。」
「うん、楽だし。」
そう答えてから、
ふと前を見る。
加戸が、普通に誰かと話して笑っていた。
変わらない、いつもの感じ。
それを見て、
なんとなく安心する。
——あ、そっか。
私は、
あの空気が好きなんだ。
無理してない感じも、
誰にでも同じように接するところも。
久保田といるときの“楽”とは違う、
ちょっとだけ、特別な“気になる”。
その違いに、
まだ名前はついていなかった。
久保田と話すことが少し増えた。
きっかけは、ほんの一言。
『今日の英語の宿題わかる?』
そんな、なんでもないLINE。
でも、それに返信して、
また返ってきて、
気づけば会話は続いていた。
『ここ、こうじゃない?』
『あーなるほど、助かる』
『でしょ』
軽いやりとり。
なのに、不思議と続く。
その日から、ほぼ毎日LINEするようになった。
特別な話はしない。
『眠い』
『同じ』
『明日テストじゃん』
『終わった』
そんな、どうでもいい会話。
でも、その“どうでもよさ”が、
ちょうどよかった。
ある日。
『おはよ』
朝、通知が来る。
久保田から。
少しだけ驚いて、
でも自然に、
『おはよ』
って返した。
それからは、
朝は「おはよう」、
夜は「おやすみ」。
それが、当たり前になっていった。
——楽だな、って思う。
久保田と話してると、
変に考えなくていい。
ちゃんと返さなきゃ、とか
おもしろいこと言わなきゃ、とか
そういうの、いらない。
ただ、そのままでいられる。
“居心地がいい”
それが一番しっくりくる言葉だった。
好き、とかじゃない。
ドキドキもしない。
でも、
こういう人がいるのって、いいなって思う。
その日、教室で。
「最近、久保田とよく話してるね。」
かおるが、後ろから言う。
「まあね。」
「楽しそう。」
「うん、楽だし。」
そう答えてから、
ふと前を見る。
加戸が、普通に誰かと話して笑っていた。
変わらない、いつもの感じ。
それを見て、
なんとなく安心する。
——あ、そっか。
私は、
あの空気が好きなんだ。
無理してない感じも、
誰にでも同じように接するところも。
久保田といるときの“楽”とは違う、
ちょっとだけ、特別な“気になる”。
その違いに、
まだ名前はついていなかった。


