青春×6

ゴールデンウィーク。

加戸とは、毎日LINEしていた。

『暇すぎ』
『宿題やった?』
『やってない』
『終わってる』

いつも通りのやりとり。
いつも通り、ちょっと笑える会話。

だから、寂しくなんてないはずだった。

なのに。

夜、スマホを置いたあと。

なんか、足りない。

トーク画面を開く。

文字はある。
会話もある。

でも——

顔が見えない。

学校では、
笑う顔も、ちょっとふざける顔も、
真面目に話すときの目も、全部見れてたのに。

今は、文字だけ。

「……会いたいな。」

小さくつぶやいて、自分でびっくりする。

会いたい、じゃなくて。

顔が見たい。

その違いに気づいたとき、
胸の奥がじんわり熱くなった。

ただLINEしてるだけじゃ、足りない。

声じゃなくて、
文字じゃなくて、

ちゃんと目を見て話したい。

——あ。

もしかして。

これって。

好き、ってこと?

認めた瞬間、
スマホが急に特別なものに見えた。

画面の向こうにいる人に、
早く会いたいって思ってる自分がいる。

ゴールデンウィークが、
こんなに長いなんて知らなかった。