入学式が終わって、教室に戻ったあと。
私は席に座って、そっと深呼吸をした。
緊張で背中がちょっとだけ固い。
そのとき、ふと気配を感じて後ろを見た。
メガネをかけた女の子が、静かにノートを机に置いていた。
姿勢がよくて、真面目そう。
なんか……頭よさそう。
私は少し迷ったけど、思いきって振り返った。
「ねえ、名前なんていうの?」
その子は一瞬びっくりした顔をしてから、
「星愛(せいあ)かおる。」
と、落ち着いた声で答えた。
やっぱり真面目そうだな、って思ったその次の瞬間。
「これ見て。」
そう言って机の上に置いたのは、普通のペンケース……に見えた。
でも。
「……ん?」
よく見ると、下にちっちゃい足がついてる。
「え、足!?!?」
「歩くよ。」
「歩くの!?」
かおるは真顔で、ペンケースをちょんちょんって動かした。
机の上を、ちょこちょこ進む“足つきペンケース”。
「今、入学式疲れたーって言ってる。」
「しゃべるの!?」
真面目そうな顔で、めちゃくちゃふざけてる。
そのギャップがおかしくて、
私は声を出して笑っていた。
さっきまであった不安も緊張も、
全部どうでもよくなるくらい。
“あ、この子となら大丈夫かも。”
後ろの席の星愛かおるは、
中学で一番最初にできた、特別な友達になった。
私は席に座って、そっと深呼吸をした。
緊張で背中がちょっとだけ固い。
そのとき、ふと気配を感じて後ろを見た。
メガネをかけた女の子が、静かにノートを机に置いていた。
姿勢がよくて、真面目そう。
なんか……頭よさそう。
私は少し迷ったけど、思いきって振り返った。
「ねえ、名前なんていうの?」
その子は一瞬びっくりした顔をしてから、
「星愛(せいあ)かおる。」
と、落ち着いた声で答えた。
やっぱり真面目そうだな、って思ったその次の瞬間。
「これ見て。」
そう言って机の上に置いたのは、普通のペンケース……に見えた。
でも。
「……ん?」
よく見ると、下にちっちゃい足がついてる。
「え、足!?!?」
「歩くよ。」
「歩くの!?」
かおるは真顔で、ペンケースをちょんちょんって動かした。
机の上を、ちょこちょこ進む“足つきペンケース”。
「今、入学式疲れたーって言ってる。」
「しゃべるの!?」
真面目そうな顔で、めちゃくちゃふざけてる。
そのギャップがおかしくて、
私は声を出して笑っていた。
さっきまであった不安も緊張も、
全部どうでもよくなるくらい。
“あ、この子となら大丈夫かも。”
後ろの席の星愛かおるは、
中学で一番最初にできた、特別な友達になった。


