「そうだね。俺が悪かったよ。俺の世界は君だけなのに、他人と話すなんて。君の気分を害したアイツは消してしまおう。この世から」
違う、違うのだ。
ウキウキで殺害予告をするルーカスを私は必死に止めた。「何も存在ごと消すことはないだろう!」と。
結果、ルーカスはなんとか頷き、最終的に、「ゾーイの為にもう誰とも話さないよ」と微笑んだ。
誰かが殺されるくらいならこのくらいの約束は可愛いか…。それにそうは言っても必要最低限は誰かと話すだろうし。
そう思い頷いた私は数日後、自分の安直な考えに大変後悔することになる。
ルーカスは本当に誰とも口を聞かなくなったのだ。
そのせいで、ヴァレンタイン公爵家は大混乱に陥り、結局、私がなんとか説得して、ルーカスは誰とでも話をするようになった。
とても仕方なさそうに。
ルーカスは私が何をしても喜び、私以上に重たい愛を私に与えた。
もうダメだ…。そう諦めかけた、その時。
転機は突然訪れた。
ルーカスが急に忙しくなり、以前のように私を最優先しなくなったのだ。



