「いいや。むしろ、ゾーイのおかげであの無能との話を切り上げることができたよ。さすが俺の運命の人だよ。俺のことはなんでもお見通しだね。ありがとう」
しかし私の思惑とは裏腹に、ルーカスは清々しい笑みをこちらに向けてきた。
…思ってたのと違う。
「ま、まぁね!私、今日はずっとルーカスを見ていたのよ?ずっとね?そしたらルーカスが私に〝会いたい〟って言ってくれたから飛んで来ちゃった」
実際にはルーカスの〝会いたい〟からかかった時間は1時間だが。
しかしこれはかなり重いだろう。
嬉しいけれど、息苦しさも同時に感じるに違いない。私のように。
「ずっと…?それは本当に?あぁ、嬉しいな。俺と同じだね。俺もずっと君を見ていたよ。仕事中は声だけだったけどね。俺に今すぐ会う為に、屋敷中を駆け回っていたね。嬉しかったよ」
「…」
ああ、ルーカス。
まさか声だけとはいえ、仕事中までこちらの様子を見ていたなんて…。
私よりもずっと愛が重い…。
いや、まだよ!



