私はヴァレンタイン公爵家の応接室の天井へと移動していた。
すぐ下にはソファに腰掛けているルーカスがいる。
「…っ!?」
ここ!?
ルーカスの目の前へと移動しようと思っていたのだが、まさかの場所に移動してしまい、思わず目を見開く。
突然の私の登場に、商人も言葉を失い、あんぐりと口を開いていた。
だが、その中で、ルーカスだけは何故か平然としていた。
驚きはしたが、仕方ないので、私はそのまま天井から降るようにルーカスの膝の上へと乗ると、無理やり口角を上げた。
わからせてやる。
愛が重たいとはどういうことなのか。
「呼んだ?ルーカス?」
ルーカスが最初に私に「会いたい」と言い、約1時間。
「呼んだ?」と言われてもいまいちピンと来ないかもしれないが、そこはもう気にしない。
ルーカスが「会いたい」と言ってしまったが為に、私が会いに来た。この事実だけで今は十分だ。



